【業界動向】

女性マーケティングサイト「美・構図」から商品化が現実に

■URL
http://www.because.ne.jp/

ビート代表の崎山匠氏
 株式会社ビートは、同社が運営するマーケティングサイト「美・構図」の活動から発展した、他企業との共同開発プランを発表した。

 「美・構図」は女性を対象とした会員制サイトで、女性向けのサービスや商品を予定している企業が、サイトのメンバーを対象としたリサーチや、共同で開発プランの構築などを実施できる。企業側からアプローチをして商品企画立案を行なう場合と、メンバーの女性の声を集めて企業側に売り込む場合の、2つの方向性を持った活動を行なっている。
 ビート代表の崎山匠氏は「日本の個人消費の70%を担っている女性消費者のなかでも、インターネットユーザーは特にヒエラルキーの高い存在。そんな女性たちの声を反映させることで、商品開発に役立てたい」と述べ、女性のニーズが市場を動かすとしおり、「美・構図」では女性の声を汲み上げることで売れる商品作りを目指すという。現在会員は約6,000名で、20~30代の女性が中心だ。

参加企業メンバーと
キャンペーンで銀賞を受賞した鈴木さん
 今回の発表では、タリーズコーヒージャパン株式会社、シャープ株式会社、日本オンライン証券株式会社が協力企業として登場。「美・構図」で展開したプロジェクトの成果を発表した。
 タリーズコーヒージャパンでは、コーヒーチェーン「タリーズコーヒー」に登場した新コーヒーとマッチする食品メニューのアイディアを依頼。300以上のアイディアが寄せられた中から、具にゴボウなどを使った「根菜サンド」を高く評価していた(商品化は未定)。
 シャープではPDA「ザウルス」を若い世代に使ってもらうため、商品イメージについてのアンケートや、若返り化のアイディアを募集。「おじさんくさい」「難しそう」といったイメージが多いことを踏まえて、女性が持ちたくなる情報端末を目指すために、セレクトショップの「BEAMS」と提携した新製品「b-Zaurus」を開発することになった。BEAMSのセンスを製品デザインと情報チャネルの双方に生かすもので、早ければ来年春には発表できるという。
 また日本オンライン証券では、新しく女性向けの投資情報サイトを立ち上げるに当たってネーミングと提携コンテンツを依頼し、「Kabu Venus」というネーミングが決定した。また「美・構図」のサイト内でファッションや雑貨ブランドを見る視点から、企業の動向や株価を解説する「TREND NAVI」を開設、「Kabu Venus」と提携したコンテンツ提供を行なっていく予定だ。

 ビートでは「美・構図」の活動をさらに拡大する予定で、現在打診が来ている企業には、セガ、パナセンス、ゼンリンなどがあるという。また今回優秀な商品アイディアを提出したユーザーに賞金を贈る「スーパーユーザー誕生キャンペーン」の発表も行ない、2名のユーザーには銀賞として各50万円が授与された。

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■【2000年7月13日】女性の声を商品開発に結びつけるウェブサイト「美・構図」

(2000/11/2)

[Reported by aoki-m@impress.co.jp]


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