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■URL
http://www.newsvue.net/ (4月5日より）
産経新聞社は4日、ブロードバンドを通した新聞のデジタル配信サービス「新聞まるごと電子配達」を8月を目途に開始すると発表した。サービス開始当初は、東京本社発行の産経新聞最終版の朝夕刊と夕刊フジを送信する。なお、産経新聞は近畿圏の一部地域が、夕刊フジは首都圏と近畿圏が送信除外地域となっている。5月中にも試験配信を行ない、本格サービスへの準備をすすめる方針だ。
「新聞まるごと電子配達」は、産経新聞とソフトシステム開発会社のサピエンスが共同開発した閲覧ソフト「ニュースビュウ」を使うサービスだ。記事や見出し、広告などの新聞情報の全てをデータ化・圧縮し、インターネットで配信する仕組みとなっている。このシステムでは、新聞紙面のレイアウトをそのまま高速インターネットを通じてパソコンに送り、パソコン上で文字の拡大・縮小および印刷ができる。拡大は最大64倍まで、印刷はページ単位だけでなく領域指定も可能だ。また、違う面にある関連記事をハイパーリンクで取り出せたり、1ページだけでなく見開きページの表示が可能となるなどユーザービリティにも気を配っている。このほか、ページをめくる手間を惜しむ人向けに目次が置かれているほか、テレビ欄では系列であるフジテレビの番組欄をクリックすると番組ホームページに飛ぶことも可能となっている。バックナンバーは2日分まで、1ヶ月分の電子縮刷版をCD-ROMとして販売する。
受信には、アットホームジャパン株式会社、またはAII株式会社からコンテンツ配信を受けているCATVか、有線ブロードネットワークスとの契約が必要。気になる料金は、サービス開始より一定期間は「お試し期間」として無料で提供するが、その後は有料となる。詳しい料金体系はプロバイダー各社との調整を行ない決定するが、月ぎめとページ単位での課金を想定している。
本サービスについて、産経新聞社の清原武彦社長は「今年はブロードバンド元年であり、社を挙げて新聞デジタル配信サービスに取り組んでいく。活字を映像として捉えることでどの国の言語にも対応できる」と抱負を語った。
昨今、若年層を中心に活字離れが深刻になっている。産経新聞では、本サービスにより若い世代の読者層を堀りおこし新規読者獲得をしたいかまえだ。また、一部地域でしか購読できない新聞や出版社などにも本システムへの参加を呼びかけ、新流通システムの確立を目指していく。
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(2001/4/4)
[Reported by moriyama@impress.co.jp]