|
■URL
http://www.freebit.com/
http://www.reset.jp/
フリービットの石田氏
|
フリービット代表取締役の石田宏樹氏は、この1年を振り返って「OpenBit.NETを提供している非ISPのパートナーは8社、そのポテンシャルユーザー(潜在的ユーザー)は4,500万人に上る」と説明し、これまでの展開が順調であることを述べた。3月末にはフレッツISDNにも対応し、OpenBit.NETの接続・閲覧一体型ソフト「BitBasket」のPalmOS搭載PDAへの対応も予定している。
その上で、インターネットの市場は「総合型市場」「目的型インターネット市場」「教育市場」「法人市場」の4つがあり、その中で無料と有料のエリアがあるという観点を示した。この4つの市場のうち、目的型インターネット市場には、フリービットが現在行なっている無料ISP機能「OpenBit.Net」が該当し、教育市場にはすでに日本大学理工学部向けに提供を開始している、「OpenBit.Net」の学校向けバージョンである「マイカム」があり、法人市場はフリービットと通信代理店大手の「コール・トゥ・ウェブ」が共同で展開する接続サービス「BITKEEPER」が該当すると説明。そして残る「総合型市場」に向けた有料インターネット接続サービスとして、「ReSET.JP」を開始すると表明した。
ここで補足すると、「総合型インターネット市場」とは、例えば「クルマが好きでクルマに乗る」人のように、インターネットが使いたくて使っている人々、自らプロバイダー料金を払ってインターネットを利用している人々を指している。いわばこれまで有料プロバイダーを使ってきたユーザーが属するのが「総合型市場」というわけだ。なお「総合型市場」への無料接続は、フリービットが接続機能を提供する「livedoor」がすでに存在しているため、ここへの無料ISP事業は考えていないという。ちなみに「目的型インターネット市場」は「移動をするからクルマに乗る」タイプで、オンライントレードを行なう、就職活動の連絡を受け取るといった目的があってインターネットを利用する人々だという。
ReSET.JPのロゴマーク
|
具体的なサービスとして、まず接続に3つのプランを用意している。電話料金込みの「ダイヤルアップBasicプラン」(月額基本料980円で1時間まで。超過分は1分5円で、従来の同種サービスの半額の価格設定)、フレッツISDNに対応した「フレッツISDNプラン」(月額1,380円)、そして「ADSL Basicプラン」だ。この「ADSL Basicプラン」は、256Kbps(保証)でADSL料金とインターネット料金を含めて月額3,950円。米国でインターネット普及の契機となった「インターネット料金と電話料金のセットで35ドル」という価格を、日本で初めて全国規模で実現したという。256Kbpsという速度については、「1.5Mbpsがあっても、今はまだコンテンツが追いついておらず、ユーザーも生かしきれていない状態。今は256Kbpsまで絞ることで、いわば24時間対応の安価なテレホーダイとして提供する」(石田氏)という方針からこのスタイルになった。接続ソフトで切り替えることで1.5Mbpsへの対応も可能で、この場合は1分5円の追加料金がかかるが、接続料金の請求は5,500円が上限となる。
また3プラン共通のサービスとして、コンシューマー向けサービスで初のIMAP4に対応したメールサービス(オプション提供)、最大1GBの無料ディスクスペース、汎用JPドメインのメールアドレス「xxx@reset.jp」、Webブラウザーと携帯電話(H”でも使用可能)に対応したモバイルメール環境「SmartMail」などの機能を提供し、他プロバイダーとの差別化を狙う。
「ReSET.JP」は5月1日からサービスを開始する。「ダイアルアップBasicプラン」は開始当初から全国に対応するが、「フレッツISDNプラン」は 東京、大阪、北海道から、また「ADSL Basicプラン」は東京(23区)、大阪市内、横浜市内などからサービスを開始し、順次サービス提供エリアを拡大する。ユーザーは1年で5万人を目標に、「3年後に20万人くらいのユーザー数を目指したい」(石田氏)としている。
事業戦略のモデル図。右上の赤い丸に当たるところが「ReSET.JP」だ | ADSLの接続スピードは、接続ソフトから切り替えられる | Palmで「SmartMail」を表示した様子 |
◎関連記事
■ネットワーク・インフラ・プロバイダー 無料ISPにインフラを提供、フリービット・ドットコム(連載「ネットビジネス 日本からの挑戦」より)
(2001/4/10)
[Reported by aoki-m@impress.co.jp]