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| 東京都内のホテルで開かれた記者会見で、サービスの進捗状況を説明する孫正義社長(左)と井上雅博社長(右)。Yahoo! BBの収益構造についてさまざまな憶測が飛んでいることについて孫社長は、「Yahoo! JAPANにおいては1カ月目から黒字。Yahoo! BBにおいては100万ユーザーを超えたところで損益分岐点が、百数十万になった時点で少なくとも単月黒字のめどが見えてくる」と説明。予約数が100万を突破したことで、これも「無謀な数字ではない」という |
ソフトバンク、ヤフー、ビー・ビー・テクノロジーの3社は4日、「Yahoo! BB」の進捗状況について具体的な数字を明らかにした。9月3日現在、予約数は101万2,004件に達し、そのうち49万6,855人が本申込を行なった。ただし、モデム発送数（接続回線数）は4万699件に止まっている。
ビー・ビー・テクノロジーによるバックボーンやNTT局舎内工事が完了している電話局は223局（東京23区88局、大阪38局、神奈川26局、千葉20局、埼玉23局、名古屋25局、仙台1局、福島1局、山形1局）で、これらの局でサービス可能なユーザー数（工事済みポート数）は15万5,744件になる。ユーザーが実際にADSLを使えるようになるにはさらにNTTによるジャンパー工事が必要となるが、同工事について10万2,533件の申請を出しているとしており、今後1～2週間程度でモデム発送数がこの数字に近付くとしている。
今後の計画としては9月末までに600局で開局し、全都道府県でサービスを開始する予定だ。その時点でのサービス可能ユーザー数は50万件。さらに12月末までに1,300局に拡大し、100万ユーザーにサービスを提供できるようにする。世帯カバー率で約94％に達するとしており、6月のYahoo! BB発表当初の70％という数字を上方修正した。年内100万ユーザー獲得の目標にも変更はないとしている。
Yahoo! BBではこれまで、低料金と高速性を武器に一気に予約申込者を増やす一方、開局スケジュールや実際にサービスが提供される時期などについて、申込者への情報提供が不十分な面が問題となっていた。ユーザー数についても、6月の発表時点では、7月中に20万人規模の試験提供を予定しているとしたのに対し、9月の本サービス開始を過ぎても約4万件。予約数100万件という数字からもわかるように需要がないわけではない。インフラの整備が当初の計画と人気に追いつかない状況だったと言える。
この点について孫正義・ソフトバンク社長／ビー・ビー・テクノロジー代表は、バックボーンや局舎間の中継用回線を調達できるかどうか読めない状況が続いていたこと、さらに、局舎の中で十分な電源を供給してもらえるかどうかという情報をNTTからもらえない状況がかなり長い間続いていたことが原因だと説明する。そのため、「これまでは、お客様に中途半端な状況で情報を提供しても、かえって混乱を呼ぶばかりだということで、残念ながら詳しくは述べられなかった」。それが8月半ばになって必要な情報がほとんどそろうようになったため、一気に工事が促進。「ここから先はもう速い」と強調する。
ヤフーの井上雅博社長も、「お問い合わせの7～8割ぐらいは『ウチはいつつながるの？』というご質問」だとしたうえで、上記のような理由により、「ビー・ビー・テクノロジー側だけの努力では、その時期を明確に回答できるようにならなかった」と苦しい状況だったことを打ち明ける。「それが今、だいたいコントロール下に入ってきたという感じ。状況がきちんと把握・説明できるようになった」という。
Yahoo! BBでは今週中にも、各局舎における工事の進捗状況や開局予定について、局舎単位のより細かい情報をウェブサイト上で公開したいとしている。
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(2001/9/4)
[Reported by nagasawa@impress.co.jp]