【ソフトウェア】

設計の見直しによりスループット低下を防止

トレンドマイクロがブロードバンド対応「ウイルスバスター2002」を発表

■URL
http://www.trendmicro.co.jp/company/news/news010913.htm

「ウイルスバスター2002」の設定画面。操作性が向上した
セキュリティーレベル設定画面。つまみを上下することにより、レベルを変えられる
トレンドマイクロが行なった「スループットテスト」結果。「フレッツADSL」や「Yahoo!BB」の回線を利用した結果なので問題ないと言う

 トレンドマイクロ株式会社は、インターネットセキュリティーソフト「ウイルスバスター2002」および2台分のライセンスが付属した「ウイルスバスター2002 2ユーザーパック」を、11月2日より発売する。Windows 95/98/NT4.0/2000/MEおよびWindowsXPに対応。価格は8,500円(2ユーザーパックは12,800円)

 「ウイルスバスター2002」では「パーソナルファイアーウォール機能の強化」「緊急ロックシステムの搭載」「PDA各種に対応」が特徴として挙げられる。「パーソナルファイアーウォール機能の強化」は、大きく分けてファイアーウォール機能、トロイの木馬ブロック機能、クローキングによるアクセス制限機能に分けられる。ファイアーウォール機能は、自分のPCのパケットを監視・ブロックを行なう機能。ウイルスバスター2002では、ゲージによって「低・中・高」の三段階に任意で変更できる。基本では「高」にしておき、サーバー公開などをしている場合は必要に応じて低・中を選択できる。トロイの木馬ブロック機能は、トロイの木馬が検出された場合、PCを元の状態に戻すために自動的に修復する機能。クローキングによるアクセス制限機能は、自分のPCのポートを隠すことにより、クラックなどの攻撃を受ける可能性を下げる機能。「緊急ロックシステム」は、ウィルス感染や不正アクセスが検出されたなどの緊急時に、ボタンをクリックするだけで即座にインターネット接続を遮断でき、常時または長時間のインターネット接続によって懸念される甚大な被害を防ぐ機能だ。

 また、今回は「WindowsXP」「PDA各種OS」にも対応した。WindowsXPでは、複数ユーザーで共有している場合でも一瞬にして「自分専用のWindowsに変換できる」というスイッチング機能「ファーストユーザースイッチング」機能に対応し、各ユーザーで異なる作業を行なう場合でも問題なく機能する。「PDA各種OS」では「Palm」「PocketPC」「EPOC」の各OSに対応し、PCと接続することで、更新ファイルのシンクロなども行なえる。

 そして、前バージョン「ウイルスバスター2001」で問題点となった「ブロードバンド接続時にスループットが低下し遅くなる」という現象について、トレンドマイクロでは原因となった「URLフィルタ」と「WebTrap」という2つの機能を根本設計部分から見直し、「再設計を行なった結果、スループットの低下が防げた」と発表した。「実際に『フレッツADSL』と『Yahoo!BB』で実験した結果、殆どスループットの低下は無かった」としている。

 「CodeRed」や「Sircum」など、昨今ウィルスによる被害は、ブロードバンド常時接続の普及などで大型化・複雑化している。それに伴いトレンドマイクロでは、「ウイルスバスタークラブセンター」を設立し、サポート力の強化を図っている。 登録すると、技術サポートや最新バージョンへのアップデートサービスを受けることができる。初年度は無料で2年目以降は年額3,000円。年額3,000円で最新版にアップデートできるのでお得だ。

  
トレンドマイクロ渡部敏弘代表取締役副社長 トレンドマイクロ坂井清司プロダクトマネージャー

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(2001/9/13)

[Reported by otsu-j@impress.co.jp]


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