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■URL
http://www.wis.ne.jp/
http://www.ntt-me.co.jp/news/news2001/nws010925.htm
WISの大石智一代表取締役社長。CATVインターネットの普及している米国やxDSLの普及している韓国と日本の住宅事情を比較。中規模の集合住宅と一戸建て住宅、商用地と住宅地が混在している日本では無線アクセスが優位と強調する |
ワイヤレスインターネットサービス株式会社(WIS)は、2Mbpsの無線インターネット常時接続サービス「WIS-net」において、11月1日より月額基本料1,980円でサービスを開始すると発表した。サービスは首都圏から開始し、順次全国へ拡大する予定。なお、WISは、インフラ面強化のため株式会社エヌ・ティ・ティエムイー(NTT-ME)と業務提携することもあわせて発表した。
11月からの料金体系は、月額基本料が1,980円、機器使用料が770円。初期費用は、加入手続料5,000円で初期加入料は無料、機器設置工事費用は自己取付の場合無料となっている。サービスの仮申し込みは、WISのウェブサイト上で10月1日より受け付ける。
WISでは従来、首都圏に基地局を設置し、基地局周辺の半径400mエリアに無線サービスを提供してきたが、無線機器の伝送距離と制御方法に関してスペックの改良を図った結果、伝送距離を半径800mまで伸ばすことができたという。その結果サービス地域が4倍に増えたことにより、安価なサービス提供が可能になった。また、WISでは、11Mbpsのサービスも予定しており、料金は3,000円台を想定している。
WIS-netのサービスは、無線LANなどで使われている2.4GHz帯を利用したもの。1つの無線チャンネルあたり最大128ユーザーが収容可能だ。2Mbpsとうたっているのは1チャンネルあたりの帯域であり、これを最大128ユーザーでシェアするかたちとなる。実効スループットは上り/下りとも1Mbps程度だという。1基地局につき4つの無線チャンネルを利用することで、1エリアで最大512ユーザーに対応する。
携帯電話やPHSの基地局設置工事を手がける業者とすでに提携しており、WIS-netの基地局設置場所について首都圏に約500カ所の候補地を選定済みだという。今後、ウェブサイトからの仮申し込み状況をふまえながら、実際に開設するエリアと時期を決定する。
当初は1つの基地局でカバーする世帯数が多い都心に近いエリアからのスタートとなることが予想され、ADSLやCATVインターネットとは競合サービスとなる。ただし、ゆくゆくはこれらのサービスがカバーできない地域に基地局を拡大することで、競合というよりは補完関係でサービスを展開していく考えだ。
アクセス回線部分のインフラが比較的容易に短期間で構築できる無線インターネットサービスは、地方のベンチャーなどでも取り組みが増えており、仮申し込みの多い地域からサービスを開始するという事業を展開しているところもある。しかし、実際に加入者が見込めるにもかかわらず、バックボーンの調達に時間がかかり、なかなかサービス開始にたどり着けない例も見られるのが現状だ。
これに対してWIS-netでは、NTT-MEとの提携により、NTT-MEが全国に敷設している光ファイバー通信網「XePhion」をバックボーンに利用。バックボーンの調達がネックとなり、サービス開始が遅れるといったトラブルを回避できるとしている。
なお、首都圏以外についての具体的な提供時期は未定だが、実際に仮申し込みが多いなど十分な加入者が見込める地域については、XePhionがカバーしている地域であれば、サービス提供を前倒しして検討する可能性もあるとしている。
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(2001/9/25)
[Reported by okiyama@impress.co.jp / nagasawa@impress.co.jp]