【業界動向】

NEC、検索ポータル“Attayo!”の説明会を開催~米GoogleのCTOも登場

■URL
http://www.sw.nec.co.jp/ (NECソリューションズ)
http://search.biglobe.ne.jp/ (Attayo!)
http://www.google.com/ (Google)

左からNECソリューションズの瀧澤三郎氏、佐久間洋氏、GoogleのSilverstein氏
 NECの社内カンパニーであるNECソリューションズは、ISP「BIGLOBE」が提供する検索サービス「BIGLOBEサーチ“Attayo!”」について、および米Google社との提携についての説明会を開催した。

 「BIGLOBEサーチ“Attayo!”」は、“多くのユーザーは検索時に1~2のキーワードしか入力しない”という特性を踏まえ、1つのキーワードで目的のサイトへナビゲートすることをコンセプトとした検索サービスだ。Googleによるロボット型のWeb検索、Looksmartによるディレクトリ検索に、あいまいな検索ワードから目的に合ったサイトを自動的に選択する「的中ナビ」というNECの独自技術を加えることで、精度の高い検索結果が得られるという。「Google」による検索エンジンを利用しているポータルサイトは他にもあるが、「的中ナビ」や他の専門データベースとの連携、また独自のインターフェイスなどで統合したことで、より効果的な検索結果が提供できる点を強みとしている。

 NECと米Google社との提携は長く、2000年9月に提携に合意し、同11月末よりGoogleの検索エンジンを利用した「BIGLOBEサーチ・サービス」を開始した経緯がある。当初は自社開発の検索エンジンを用いていたが、2000年夏に検索サービスの再構築に着手する際、自社開発で膨大なコストと時間をかけるよりも、すでに高い実績を持つGoogleと提携した再構築を図るほうが、スピード、効果ともに高い結果を得られると判断したという。Googleは検索機能のASP提供を早くから視野にいれ、他社サービスで導入しやすい形式をとっていたことも理由の1つとしていた。

 説明会では米GoogleのCTO・Craig Silverstein氏も登場し、現在の同社の状況を説明した。現在Googleでは16億Webページを検索可能で、1日約1億2,000万サーチが行なわれているが、そのうち半数は米国外からのアクセスだという。米・独・英・日にオフィスを持ち、日本版は米・独に続き世界3番目のアクセスを誇っている。

 Silverstein氏は「現在は音声認識検索(ボイスサーチ)の開発を行なっており、サービス化できれば検索対象を抜本的に変えるものになる」と発言。このボイスサーチでは、BMW社との連携プロジェクトが進んでおり、カーナビゲーションなどと連携した検索の可能性を示していた。また双方向テレビなど新たなデバイスへの対応や、HTMLやPDF・画像といった形式以外のファイル検索への対応などを視野に入れているという。日本版でも米国版で提供中の機能は追加していく方向で、現在β版で提供中の「Googleツールバー」、画像ファイルを検索できる「Google Image Search」などの日本版対応が予定されている。「Googleの最終的な目標は、PC上にあろうとなかろうと、印刷されていようとなかろうと、すべての情報を検索して活用すること」(Silverstein氏)との壮大な構想を持ち、今後も新機能を追加していく方針を示していた。

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(2001/10/25)

[Reported by aoki-m@impress.co.jp]


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