【音楽配信】

米音楽出版社協会、P2Pオンライン音楽交換の米MusicCityなどを提訴

■URL
http://www.nmpa.org/legal/Musiccity_.pdf
http://www.nmpa.org/pr/peer2peermusic.html

 米音楽出版社協会(NMPA)は19日、P2Pのオンライン音楽交換サービスを提供している米MusicCity、米Consumer Empowerment (FastTrack)、および米Groksterに対し、著作権侵害で米ロサンゼルス連邦地裁に提訴したと発表した。

 NMPAは、これら3社が米Napsterと同様にライセンス供与を受けていない楽曲のP2P配信サービスを提供していると訴えている。MusicCityは「Morpheus」サービスを運営しており、自らのサービスを「これまでで最も先進的なP2Pアプリケーション」としている。これら3社を訴えた原告側には、作詞作曲家のJerry LeiberおよびMike Stoller、Famous Music、Peer International、およびCriterion Musicが含まれている。

 NMPAのEdward P. Murphy会長は「今回の訴訟は、音楽クリエイターの権利を目に余る海賊行為から守るためのものだ」と説明。さらに「オンライン音楽配信の合法的市場が形成されつつあり、法律に従ってライセンスを受けたいとする音楽サービスへの公正をきするものだ」と述べた。

 NMPAは9月末、P2Pファイル交換サービスの先駆者であるNapsterと仮契約を結び、Napsterが合法的に楽曲配信のライセンス供与を受けて、音楽作品の著作権使用料を支払うことで合意している。NMPAのMurphy氏は「我々の合法的なライセンス先は、法律に従うことを選んだために競争的に不利な立場になるべきではない。今回の訴訟は、競争の場所を同一水準にするためのものだ」と語った。

 MusicCityとConsumer Empowerment、Groksterに対しては、米レコード協会が9月末、著作権侵害で訴えを起こしている。今回の訴訟は、これに続くものとなる。一方で、オンライン市民団体のElectronic Frontier Foundation (EFF)が11月初め、技術革新やコミュニケーションする権利をハリウッドの支配力から守るためとして、MusicCityの弁護団に参加したことを明らかにしている。

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(2001/11/21)

[Reported by hiro@nakajima-gumi.net]


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