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エヌ・ティ・ティ・コミュニケーションズ株式会社(NTTコム)は13日、同社が運営するISP「OCN」のバックボーンの増強計画について明らかにした。今回のバックボーン強化は「ブロードバンド化によるトラフィックの急増に対応する帯域や接続性の確保」と「『東京一極集中』に対する危機管理対策」を目的としている。
バックボーンの高速化については、東京~大阪間を4.8Gbps、大阪と東京から各地方拠点(合計13か所)へは1.2Gbpsから4.8Gbpsにそれぞれ増速された。東京~大阪については、来春には10Gbps、来年度中には20Gbps程度への増速を計画しているという。OCNでは、「半年後のトラフィックを予測し、十分な帯域を考慮して設計している」としており今後もトラフィックの増加を見つつ高速化を図っていくとしている。
また、東京に集中していた各拠点の接続を、大阪へも分散させた。これにより、西日本のユーザーは大阪NOCで適切な経路へ転送されるため、東京NOCへのトラフィック集中が緩和される。さらに、災害や故障などの障害への対処も考えられており、例えば東京NOCが故障しても大阪NOCへトラフィックを迂回させるためのルーティング技術や、迂回の際に必要となる帯域を確保することで影響を最小限に押さえることができるという。
さらに、大阪で新たに開設されたIX「JPNAP大阪」に1Gbps、NTTコムが運営する国際回線業者「NTT/VERIO大阪」へも1.2Gbpsで接続を完了しており、対外接続も大阪と東京に分散させたという。
今後の展開としては、トラフィックの増加を見つつ10Gbps回線やMPLSにおける光IPスイッチ技術「GMPLS」などを導入して、順次ネットワークを増強していくとのこと。
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(2001/12/13)
[Reported by adachi@impress.co.jp]