【技術】

全米癌研究財団、P2P技術を使った炭疽菌の治療研究を開始

■URL
http://www.intel.com/cure/anthrax.htm
http://www.ud.com/company/press/press_releases/01222002.htm
http://www.researchforacure.com/


THINK

 全米癌研究財団(NFCR)は22日、英オックスフォード大学の研究チームが米Microsoftや米Intel、米United Devicesと協力し、P2P技術を使って炭疽菌治療の研究を開始すると発表した。これは、2001年4月に開始した、世界の数百万台のPCを結んで仮想スーパーコンピューターを構築し、医療研究に取り組むという「Cure Cancer with your Computer」計画の一環。現在、同プロジェクトには130万台以上のコンピューターが参加している。

 同プロジェクトでは、参加するユーザーがインターネットからプログラム「THINK」をPCにダウンロードする。このプログラムは「スクリーンセーバー」のように働き、PCの空き時間を利用して、35億種類もの分子化合物から炭疽菌に対して有効なものを調べる。処理データは欧州のサーバーに送られ、同時に新しい分子データが送られてくるというしくみ。同プロジェクトは今後3~6カ月間に渡って実施される予定だ。

 同プロジェクトについて、オックスフォード大学のGraham Richards教授は「我々は短期的および長期的に見て、分散コンピューティングが新薬開発の効率やスピードを高める利点があることを明らかにしている。特に炭疽菌などのバイオテロへの脅威に対しては、治療薬を迅速に発見することが最も重要で、提携企業の技術や支援がなければ、このような膨大な仕事に取り組む方法は他になかっただろう」とコメントした。

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(2002/1/22)

[Reported by hiro@nakajima-gumi.net]


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