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■URL
http://www.ric.co.jp/expo/ip2002/index.html
どんなに需要が大きくても供給しなければならない本業の電力事業では、“ビジー”や“ベストエフォート”といった考え方が許されないと説明。この経験をバックに、通信分野でも高信頼性をアピールする。ただし、FTTHが100Mbpsのベストエフォートであることに変わりはないが |
神奈川県横浜市のパシフィコ横浜で開催中のイベント「IP.net JAPAN 2002」で、東京電力常務取締役の築山宗之氏が講演を行ない、同社の通信分野への取り組みが紹介された。東電の通信事業と言えば、3月末から開始されるFTTH事業に期待が集まっているが、具体的な価格帯などに踏み込んだ目新しい内容までは、残念ながら触れられなかった。
築山氏の説明によると、東電のFTTH事業のビジネスモデルは、エンドユーザーに直接サービスを提供するものではなく、ISP向けにFTTH回線およびブロードバンドコンテンツを卸売りするものだ。ユーザー料金は、インターネット接続料とブロードバンドコンテンツ利用料を合わせて、各ISP側で設定・徴収するかたちとなる。
したがって、月額料金はISPごとに多少異なってくるものの、やはりその価格帯は「(先行他社と比較して)あまり高くない料金」を目指しているという。とはいえ、「FTTHは“きびしい”事業」だとしており、「あくまでも一般論で言うと」と前置きしたうえでだが、「1万円を切れれば……」という水準が示されるに止まった。
さて、サービスインまであと1カ月となり、どのISPが東電のFTTHを採用してくるか大いに気になるところだが、今のところ、大手数社が前向きに検討しているとしか伝えられていない。ただし、東京都内で27日に開かれたISP向けのFTTH事業説明会には、「約100人弱の方にお出でいただいた」(築山氏)というから、それ以外のISPの関心も高そうだ。サービスインに向けて今後、ISP各社からの発表があるものと思われる。
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(2002/2/28)
[Reported by nagasawa@impress.co.jp]