【電子商取引】

ウェブマネー、メールアドレスだけで決済が可能なサービスを開始

■URL
http://transfer.webmoney.ne.jp/

「ウェブマネー送信サービス」のサイト

 株式会社ウェブマネーは、お互いのメールアドレスだけで、小額決済向けプリペイドカード「WebMoney」を使った決済を可能にするサービス「ウェブマネー送信サービス」を3月14日より開始する。利用時には、送信者が支払う「送信手数料3%」が必要となる。

 このサービスは、お互いのメールアドレスと決済用の「WebMoney」だけで利用が可能だ。ネット上で小規模にサービスを提供する個人などが対象で、従来のように加盟店契約を締結し、ウェブマネーが提供する「WebMoney決済システム対応モジュール」を加盟店側のサーバーに組み込むなどの作業が必要なくなり、比較的容易に利用が可能となっている。ウェブマネーによると、オークションなどにおける個人対個人向けの支払い/回収方法としての普及も狙っているという。現在「WebMoney」は、「ローソン」などのコンビニや、有名PCショップ、ゲームショップなどで購入が可能となっている。

 具体的な利用方法は、例えば、オークションサイトでAがBから3,000円の商品を購入する場合、送金者Aは、受領者Bのメールアドレスを確認するだけでよい。以降の作業は、以下の手順となる。

  1. 送金者Aが、「ウェブマネー送信サービス」のサイト上で送金登録を行なう
  2. ウェブマネーのサーバーよりAへ、本人確認メールが送信される。このメールに本登録用サイトのURLが記載されている
  3. 2.に記載されたURL上で、「WebMoney」のスクラッチ番号とBのメールアドレスを入力する
  4. 受領者Bに、ウェブマネーサーバーから「Aより3,000円の支払い希望がでている」という確認メールが送信される。Bが承認すると、作業続行される
  5. ウェブマネーサーバーよりAへ、Bが承認した旨のメールと、承認用暗証番号が送信される
  6. Aは、送信相手などの内容を確認し問題が無い場合、「ウェブマネー送信サービス」のサイト上で暗証番号を入力
  7. Bが受領したウェブマネーが有効となる

 この際、問題となるのは、「なりすましによる詐欺事件」などだが、ウェブマネーでは、作業5~7の工程を入れることで、これを防ぐことができるとしている。例えば、4の工程でBが「WebMoney」の受領を承認し、一時的に「WebMoney 3,000円分」を受け取ったとしても、その時点ではその「WebMoney」は有効ではなく、5~6の作業が必要となる。Aは、目的の商品が手元に届いてから、6の暗証番号を入力することが可能なので、自分の目で商品を確認してから決済を完了させることが可能だ。勿論、これらの工程の途中で問題が発生した場合は、この「WebMoney」の返還等が可能となっている。

 しかし、現在のところ、Bが受け取った「WebMoney」を現金化することはできない。その点についてウェブマネーは、「現金化については、直近のうちに可能にできるサービスを開始する予定だ。Web、メールともに暗号化された環境下で、『インターネット上で完結できる決済』を提供することが目的だ。これにより、今までより安全なインターネット取引を提供できるだろう」と語った。

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(2002/3/12)

[Reported by otsu-j@impress.co.jp]


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