【セキュリティー】

IPA、3月の不正アクセスの届出状況を発表
~過去3番目の届け出件数

■URL
http://www.ipa.go.jp/security/crack_report/20020404/0203.html

 情報処理振興事業協会(以下、IPA)は4日、2002年3月のコンピューター不正アクセスの届出状況を発表した。3月度の届出数は90件で、2002年1月の80件を抜き、過去3番目の届出件数となった。また、前年同月比でも3.7倍であり、高水準といえる。

 届け出件数の内訳は、「アクセス形跡(未遂)」が71件で全体の80%程度と大部分を占めており、2002年1月の39件、2月の40件と比較して約75%の増加となっている。

 また、2002年1月から3月までのデータを参照しても、毎月「アクセス形跡(未遂)」の報告件数は全報告数の半数程度を占めており、件数は150件となる。この件数は、2000年度の合計24件、2001年度の合計96件と比較しても、非常に増加していることが分かるものだ。

 この理由としてIPAは、「全体として、ファイアウォールやルーターを導入するケースが増えている。これらを導入することによって、以前は気付かなかったアクセスのログに気付いて、報告する例が増えている」ことや、「このようなアクセスは、通常専用のツールを利用して自動的に行なわれているので、個人や法人などに関係なく、無差別且つ頻繁に行なわれている」などをあげている。

 しかし、ファイアウォールの導入により、以前は気付かなかったアクセスのログを見ることができるようになっても、安心はできない。ファイアウォールが、全ての不正アクセスを遮断できるわけではないので、定期的にログを見て「どのようなアクセスがあったのか」や「自分で使った覚えの無い時間の記録」など、不審なログがないか確認する必要があると、IPAは警告している。

IPAが発表した、3月の不正アクセスの状況

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(2002/4/4)

[Reported by otsu-j@impress.co.jp]

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