【ストリーミング】

最高で1Mbpsのストリーミングを可能にするプラグイン
~米EdgeStreamが発表

■URL
http://www.edgestream.com/corp/corp/news/ES-PR-Launch-10apr02.htm
http://www.edgestream.com/

 米EdgeStreamは9日、最高で1Mbpsのストリーミングビデオ配信を可能にするプラグインとホスティングサービスを発表した。実際に試してみたところ、ここ日本でもEdgeStreamが提供しているデモ動画を通常の1.5倍から1.8倍のビットレートで受信できた。この技術は「Real Player」、「Windows Media Player」に対応しており、将来的には「QuickTime」にも対応する予定だ。

 EdgeStreamが開発したのは、同社が「Internet Congestion Breakthrough transport technology」と名づけた技術。この技術ではクライアントサイドにインストールされるソフトウェアが、配信されてくるデータの状態を刻一刻とモニターし、配信するサーバー側と協調しながら最も空いている経路にパケットが流れるようにすることで、最高の速度でパケットを配信するようにコントロールするというものだ。

 この技術を利用するためには、クライアントプラグインをインストールする必要がある(EdgeStreamのサイトでダウンロード可能)。これをインストールしてReal PlayerかWindows Mediaに対応したストリーミング動画を選択すると、現在の受信可能なビットレートをプラグインソフトが自動的に検知し、ストリーミング放送が始まる仕組みだ。なお、最大ビットレートはユーザーまでのラストマイルに依存しているため、例えば350Kbpsしか出ない環境であれば最高でも350Kbpsしか得られない。

 今回の発表についてEdgeStreamの社長兼CEOのVinod Sodhi氏は「今日、世界のどこからでも我々のWebサイトに来て、ラストマイルに十分な帯域幅があれば最大で1Mbpsのビデオを受信することができる。日本、韓国、香港、英国、ドイツにいるエンドユーザーがすでにフルスクリーンの1Mbpsのビデオを、これまでは当たり前のように受け入れていた遅滞や再バッファリングなしに見ることができている」とコメントした。

 ストリーミングの品質を向上させるために、Microsoftは次世代のストリーミング技術「Corona」、RealNetworksは「TurboPlay」を発表しているが、いずれも余った帯域幅を最大限利用することで再バッファリングなどの発生を防止する方法を採用している。それに対してEdgeStreamの技術ではルーティングそのものをインテリジェントに選択するもので、お互いを補完し合う技術といえる。

 また、EdgeStreamではこの技術を利用したストリーミングホスティングサービスを売り込んでいる。これまでのストリーミングホスティングサービスは安価で信頼性が薄いか、高価で信頼できるかのどちらかであることが多かったが、EdgeStreamはこの両方の欠点を解消すべく安価でしかも信頼できるソリューションを提供できるとしている。大規模なストリーミング配信を実施する利用者に対しては、テレビ品質の90分の動画を1本当たり1.25ドルで提供できるとしている。

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(2002/4/11)

[Reported by taiga@scientist.com]

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