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http://www.softbank.co.jp/corpnews/2002release/020507.htm
ソフトバンクグループの孫代表(右)と日本マクドナルドの八木社長(左)。孫代表にとってマクドナルドは、「16歳のころに藤田田会長に勝手に“弟子入り”して以来」(孫代表)経営の目標としてきた存在。今回の提携も「藤田会長と孫代表の長いつきあいの中から生まれたビジネス」(八木社長)だという |
ビー・ビー・テクノロジー、ヤフー、ソフトバンク・コマースの3社と日本マクドナルドは7日、マクドナルド店舗におけるブロードバンド事業を推進すると発表した。ソフトバンクグループが提供を予定しているホットスポットサービス「Yahoo! BBモバイル」の無線基地局を設置するほか、「BBフォン」による公衆電話サービスも提供する。
各社のホットスポット事業ではコンビニやファーストフードのチェーンと提携してスポットを開設するという手法が一般的だが、マクドナルドとの提携についてソフトバンクグループの孫正義代表は、店舗数や認知度、立地条件などの面で「いちばん望んでいた提携が実現した」と自信を見せる。現在、マクドナルドは全国に3,867店。通信環境の違いなどから全店舗に導入するのは難しいようだが、かなり大規模な展開となる見込みだ。店舗までの中継回線は原則としてADSLを利用し、需要に応じて光ファイバーも検討する。
一方、日本マクドナルドではYahoo! BBモバイルの導入により店舗の付加価値が高められ、集客力アップにつなげられるわけだが、現段階では「過度の期待はしていない」(八木康行代表取締役社長兼COO)という。「(ユビキタスネットワークという)将来当たり前になるであろう社会をできるだけ早くお客様に提供することでアドバリューになる」との判断である。
すでに東京都内の20店舗において接続テストを行なっており、今月下旬にも実証テストを開始する予定だが、商用化の具体的な時期については明らかにしていない。まずは公衆BBフォンについて、サッカーのW杯が開催される10都市の店舗で「5月末に間に合わせたい」(ソフトバンクグループの孫正義代表)と述べるに止まっている。日本全国および米国に無料で通話できる試用サービスが半年間継続され、その後、4分間10円の低料金で提供したいとしている。
なお、Yahoo! BBモバイルについては月額2,280円という料金が発表済みだったが、これはメールボックスやホームページスペース、ダイヤルアップ接続も含まれた「フルサービス」にあたる。このほか、ホットスポットにおける接続のみの「アクセスサービス」も月額1,580円で提供。また、既存のYahoo! BBユーザーも月額990円追加することでYahoo! BBモバイルを利用できるようにする。さらに、学生向けに無償で提供するYahoo! BBのアカウントでも、Yahoo! BBモバイルが利用可能になるとしている。
スポットの拡大について孫代表は、「軽々にコメントできないが、学校/図書館/公民館だけでも数万カ所になる。それに加えてマクドナルドをはじめとして多くのスポットを開設していきたい」とし、他の企業との提携についても水面下で話し合っていることを明らかにした。「近い将来、続々と追加していく」という。
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(2002/5/7)
[Reported by nagasawa@impress.co.jp]