■URL
http://www.gatorcorporation.com/companyinfo/press/pr062702.html
米大手ニュースメディア数社が26日、ポップアップ広告配信の米Gatorを米連邦地裁に提訴した。訴えを起こしたのは、米WallStreetJournal.comやWashingtonPost.com、USAToday.comなど。Gatorは、ユーザーが訪問しているサイトの内容に合わせて、サイト運営者の意向と関わりなくポップアップ広告を配信している。原告側はこのような行為に対して中止するよう求めている。
訴えに対し、Gatorは27日、原告側の大手ニュースメディアと徹底的に争うとともに、原告側への反訴を検討しているとの声明を発表した。GatorのCEOを務めるJeff McFadden氏は「原告側は、優れたマーケティングプラットフォームによってオンライン広告の勝者となりつつあるGatorに対して、障害物を作ろうとしているようだ。原告側の主張は全くいわれのないもので、当社が400社以上の顧客と2,200万人以上のユーザーに用いている事業慣行は合法的なものだと強く確信する」と主張している。さらにMcFadden氏は「本質的に、原告側は、ユーザーのプログラムがポップアップウィンドウを合法的に表示不可能にするよう主張している。従って、この訴訟はOSの外観的特性に関するもので、ばかげている。このような欠陥のある論理から、あらゆる別のウィンドウに自動的に情報を表示するアプリケーションは、AOL Instant MessengerやYahoo! Messengerなどの広告表示付き製品から、Microsoft OutlookやNorton Anti-Virusなどのアプリケーションまで、すべて違法な製品と言うことになる」と反論。
さらに「原告側の最も基本的な主張も間違っている。当社顧客400社のうち、ユーザーがニュースを読んでいるときに広告を配信することを選択している広告主はほとんどなく、ユーザーが原告側のWebサイトを閲覧している際に表示する広告は全体の0.33%以下だ。原告側のサイトに影響を及ぼした極めて少数の広告のうちの大半は、最大の原告の1社がスポンサーとなっている。この当社の顧客でもある原告は、広告を表示することでGatorに支払いを強要されていると認識したのだろう」と訴えている。
なお、Gatorは、オンライン広告団体のInteractive Advertising Bureau(IAB)との間でも、その広告手法を巡って激しく対立している。
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(2002/6/28)
[Reported by 江藤浩幸]