■URL
http://servlet.java.sun.com/javaone/
テレマティクスのデモのために用意された車体の一部 |
サン・マイクロシステムズ株式会社は、パシフィコ横浜にて、9月25日から27日までの3日間、Java開発者向けイベント「JavaOne」を開催している。「JavaOne」のパビリオンでは、NTTドコモやKDDIなど100社以上が出展しているが、ここではその中でも特に興味深かった、サンのテレマティクスを利用したデモについて紹介する。
テレマティクスとは、テレコミュニケーションズ(通信)とインフォマティクス(情報)を合わせた言葉。主に、自動車を運転する際に利用する情報通信システムを指して使われている。各社自動車メーカーも今年8月にそれぞれテレマティクスサービスを発表しており、今注目の分野といえる。
サンでは、この注目のテレマティクス分野においてJavaを利用したサービスデモを「JavaOne」で行なっていた。デモでは、Java本来の「デバイスに依存せずに利用できるサービスが提供できる」という特徴を活かして、家庭のPC、カーナビ、携帯電話などからテレマティクスを利用しようというもの。具体的にデモでは、北海道の家族がドライブに出かけるという場面を想定して、出発前に目的地の情報を家庭のPCで取得することや、カーナビで音楽ダウンロードサービスを利用しての演奏などが行なわれていた。その中でも特に興味深かったのは、目的地近くのホテルやラーメン店などのコンテンツホルダーがLiberty Allianceを利用して、さまざまな有料コンテンツを提供するビジネスモデルや、インロックしてしまった際に携帯電話から車内に搭載されている車内LANにアクセスして、ロックを解除するといった利用例だ。
カーナビにラーメン屋の詳細なコンテンツ情報を表示しているところ | 家庭PCでのコントロール画面 |
携帯電話で車のロックを解除しているところ | これらを管理するサーバー側の管理画面 |
サンによると「既に自動車メーカーはテレマティクス分野に進出しているが、当社でも実際にこのデモのシステムを利用したさまざまな実験を開始している。今回のデモで示したようなことが、近い将来実現できるように、当社としても動きを進めている」とのこと。次世代のカーナビを体験する意味でも、「JavaOne」を訪れた際には一度覗いてみる価値があるブースだ。
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(2002/9/26)
[Reported by otsu-j@impress.co.jp]