【イベントレポート】



モバイル通信機器を使ったサービスに強い関心

「'97 TELECOM JAPAN(情報通信総合展)」レポート

■URL
http://www.nikkei.co.jp/events/telecom/

 
zenkei 
 情報通信技術の展示会「'97 TELECOM JAPAN(情報通信総合展)」が池袋サンシャインシティで「デジタル&マルチメディア~世界がかわる、未来がかわる」をテーマに開幕した。会期は5月28日から30日まで。会場は「NETWORKゾーン」、「DIGITAL MEDIAゾーン」「WAVEゾーン」に分けられ、PHSや携帯電話を使ったモバイル関連製品の紹介やサービスのデモが行なわれており来場者の関心を集めていた。






 会場で注目を集めていたのは、NTT中央パーソナルがPHSを使って音楽や生活情報を提供する「高品質音楽&情報サービス」のデモ。このサービスは専用アダプターを同社のPHS「32Kパルディオ」に接続し、32kbpsのPHSデータ通信サービス「PIAFS」を使って高音質の音楽配信サービスや文字情報による生活情報を提供するというもの。サービスの実用化実験については本誌でもお伝えしたが(本誌5月28日号参照)、展示会では専用アダプターを実際に使用できた。手のひらサイズのアダプターには、液晶ディスプレイや「発信」「選択」などのボタンが付いており、アダプターというよりは携帯端末機器に近いものだ。アダプターに接続されたヘッドホンで実際に音楽サービスを聴いてみたところ、FMステレオ放送の音質に近い印象を受けた。担当者によると、「無料で楽しめるラジオ放送に対して有料の音楽配信サービスがどのくらいニーズがあるか分からない不安もあるが、実用実験後はモニターの声をフィードバックしてサービス体系を固め、将来的には専用アダプターとPHSを合体させた製品も開発していきたい」とのことだ。

 ほかには、NTT移動通信網株式会社(NTT DoCoMo)のブースで行なわれていた、インターネットメールからポケベルに自由文を送れる「インフォネクスト」のデモや、プロバイダーの株式会社リムネットのブースで行なわれたインターネット電話のデモに多くの人が足を止めていた。

 '97 TELECOM JAPANでは、展示会と同時に「情報通信フォーラム」と称した有料のセミナーも開催しており、29日には「インターネットのリアルタイムアプリケーション」、30日には、「モバイルコンピューティング」といった興味深いテーマが用意されている。当日受け付けもあるとのことなので、関心のある読者は受講してみるとよいだろう。
 
('97/5/28)
[Reported by okiyama@impress.co.jp]



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ウォッチ編集部INTERNET Watch担当internet-watch-info@impress.co.jp