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【業界動向】

背景にはwhoisの情報を利用したダイレクトメール送付

JPNIC、「whois」データベースの個人情報公開について検討を開始

■URL
http://www.nic.ad.jp/topics/archive/1998082401.html
http://www.nic.ad.jp/regist_search/dbase.html#whois (whoisゲートウェイ)

 JPNICは、WWW上で公開しているデータベース「whois」での個人情報公開について今後の方針を検討すると発表した。データベースを参照したダイレクトメールの送付など、本来の使用目的から外れた利用形態が少なからず報告されていることが原因とのこと。JPNICでは、「データベース公開問題タスクフォース」を設置し検討を開始する。

 whoisは、JPNICに登録されている全ドメインのデータベースで、運用責任者らの氏名やメールアドレス、住所や電話番号といった情報まで登録されている。「得た情報はネットワーク運用のために利用すること」との規定の元にWWWで公開している。JPNICでは、whoisで情報を公開する理由を「ネットワーク運用に必要な情報を提供するため」「公的な資源割り当てを促進するため」としている。また、ネットワーク障害時の連絡手段としての電話連絡の必要性や、登録組織・個人を特定するためにも、住所・電話番号の公開は「ドメイン名、IPアドレス等の割り当てを受ける権利に伴う義務」としている。 しかし、それらの情報はインターネットにアクセスできる者なら誰でも引き出すことができることから、ダイレクトメール送付用に営利目的で利用される現象が起きていた(本誌'97年6月12日号参照)。'97年1月から'98年6月までの間には、whoisをダイレクトメール用の名簿作成の手段として利用した例が5件発生するなど、情報を登録している個人から自分の個人情報を公開しないよう求める声が挙がっていた。

 それらを受け、JPNICでは個人情報公開に関する方法、方針について検討を開始することとなった。現在のところ具体案は決まっていないが、「JPドメイン名一覧の一般公開廃止」「whois検索への認証の導入」などを検討、調査しているという。また、情報公開のありかた自体を見直すとしており、それは、インターネット全体への問題提起となるとしている。

('98/8/25)

[Reported by okiyama@impress.co.jp / noah@1.hot.co.jp]


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ウォッチ編集部INTERNET Watch担当internet-watch-info@impress.co.jp