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Ellen DeGeneresのGay表明に全米が注目 (97/04/16)

2月28日付の本コラム「バーチャル・グラミー賞」にも出てきた人気女性司会者Ellen DeGeneres。4月14日付のTime誌の表紙を飾ったEllenのGay表明が、現在全米の注目を集めている。

表紙のタイトルは、「Yep, I'm Gay」(Gayは男性同性愛者のみに限らず、女性同性愛者にも使われる)。3年のロングランを続ける人気コメディー番組「Ellen」の中で、主人公がGayであることを表明することになったのが事の発端。スポンサーは降りるは、撮影所に「爆弾をしかけた」と脅迫電話がかかるは、宗教団体からの苦情が殺到するはで、番組を制作しているABCとTouchstoneは冷や汗をかいている状態だ。

「開放的なアメリカで何でそんなことが?」と思うかもしれないが、全米をまたにかけるネットワークテレビ局の番組には、今までGayが主人公の番組は存在しなかったのだ。ケーブルテレビには、話題の先端を扱ったきわどい番組が数多くあるが、ネットワークテレビの放送内容基準は、万人の視聴率獲得のため、驚くほど保守的。1991年にCandice Bergen主演のコメディー番組「Murphy Brown」の中で、Murphyが未婚の母になる話が放送されたとき、当時の副大統領Dan Quayleがおおやけに番組攻撃をしたのも記憶に新しい。

これだけ一般大衆が騒いでいる話題が、インターネットに反映されないわけはない。「Ellenができたのだから、あなたもできる!」と隠れレズビアンを激励した「Come Out With Ellen」。Yahoo!では、Current Eventコーナーに「TV's "Ellen" To Come Out」を設置し、関連サイトを紹介している(Gayであることを隠していることを「in the closet」、表明することを「coming out of the closet」と言う)。

これまでも、インターネットでの同性愛の発言活動はかなり活発だった。しかし、そのために人種や性指向による差別の的になることもしばしば。今回のDeGeneres嬢の発言は、そのような差別を受けてきた人々のチャット熱をかつてないほど上昇させているようだ。

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