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ギークなクリスマスプレゼント! Intel社のBunnyPeople人形 (97/12/17)
「今年のおもちゃの一番人気はMattel製ではなくIntel製!」と韻を踏んだ見出しが、12月12日のExaminer紙のビジネスセクションを飾った。Mattel社といえば、言わずと知れたバービー人形の製造元。「チップ製造のIntel社がなぜバービーを上回る?」という疑問はすぐに解けた。MMXのCMキャラクター「Bunny People」が人形として売られ、人気を博しているというのだ。元々、COMDEX会場などでMMX宣伝のために配られていたというこの人形。Intelグッズの1つとしてIntel社敷地内の売店で売られたのだが、発売日には入荷を待って長蛇の列ができ、わずか1時間で200人の従業員が買い占めたのが事のはじまりだという。CNN Interactiveによると、この反応を見たIntel社のロゴ商品部門は、当初の25,000体の予定を大幅に繰り上げ、50万体を発注。一般販売開始前に、社内だけで20万体が売れたというから驚き。
「WWWサイト、AOL、CompUSAなどで限定販売中」と書かれていたので、さっそくチェック。AOLでは、なんとShoppingセクションのイチオシ商品になっているではないか。どうやらBunny People人形の人気は、すでに一般人にまで浸透しているらしい。「ハイテクがこんなに面白いなんて知ってた?」という見出しで、「コンピュータの上にチョコンと座る」を売り文句に、青・緑・紫・ピンク・黄色の5色が販売されている。7インチ(15cm)ほどの大きさで、一体6ドル99セント也。また、Computer Discount Warehouseも同価格で販売中。こちらは個別売りのほか、5体セットが29ドル95セントとあるが、残念ながらこちらは在庫切れの状態。値段も手頃で、どうせ買うなら全色集めたいというファンが多いようだ。
さて、この人形の元になったBunny People。一度MMXのTVコマーシャルを見たら、決して忘れられない妙なキャラクターだ。チップ製造無菌室で作業するエンジニアがモデルで、「バニースーツ」と呼ばれる無菌服を着ているところから、そう名づけられたようだ。手や足までつなぎになった全身真っ白の作業服の様子が、ウサギのように見えるからなのだろう。本来黙々と働くべき無菌室で、ディスコメロディーと共に踊り出してしまうBunny People。「ダサダサ」を絵に描いたような存在なのだが、Intel社ではチップ作りという固い領域で「遊び」をフィーチャーした作戦に大満足の様子。今年のスーパーボール放送時のデビュー以来、続編、続々編まで出ている。MMXのサイトにはBunny Peopleの特別セクションまであり、CMを見たり、踊るBunny Peopleとインタラクティブに遊べるコーナーなども設置されている。
Bunny People人形の正式名称は「Intel Pentium II Processor BunnyPeople Character Bean Bag Dolls」。ハイテクらしく長ったらしいが、Bean Bag Dollsというのは中味が豆だということ。12月3日のコラムでご紹介した「Beanie Baby」同様、今人気のぬいぐるみ人形は豆入りが主流のようだ。日本でも秋葉原で、すでに目撃されていると聞く。決して可愛いとは言えない人形なのだが、この人気と「限定販売」の情報を知ったからには、なんだか無性に手に入れておきたくなってしまう。
それにしても、おもちゃ人気で先頭を走っていたBeanie Babyやバービーも、ハイテク無菌服人形に人気を奪われるなどとは、たぶん夢にも思っていなかったことだろう。
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