ウォッチャー金丸のNEWS Watch
リンクがすでに消滅していることもありますが、予めご了承くださ い。
・NEWS Watchとは
・about 金丸さん
・NEWS Watchバックナンバー

1997年7月10日


HEADLINE 2 articles

UUNETの企業向け「UUFAX」サービス
日本IBMの企業向け遠隔教育サービス「ネットクラス」
余談4題:マニアうけ/テレコミューター/Java宣言/マーズ・パスファインダー


[インターネットFAXサービス](レベルA'
UUNETの企業向け「UUFAX」サービス


 日経産業新聞1面には、米長距離電話4位のワールドコムの子会社の米プロバイダー大手:UUネット・テクノロジーズは企業向けの格安インターネットFAXサービス「UUFAX 」を年内に始めるという記事が掲載されている。世界各地に送る送信料は、電話よりも35%~55%安いようだ。
 8日のプレスリリースでも、UUNETOpen Port Technology社、Ascend Communications社が共同でシステム開発(WorldComのリリース及びOpen Portのリリースも参照)し、通信料金は例えばアメリカからイギリスへFAXした場合、19セント/分(従来の国際電話FAXで約45セント/分)とするとあり、今月から始めるベータテストを米石油関連会社のシェブロンなどに於て行うとしている。
 インターネット電話やFAXが、プロバイダーや従来の通信業者や電話・FAX機器メーカーなどを巻き込んで、日本内外から次々と参入発表があり、特にFAXでは松下電産インターネットFAX機器「FreePort i66」を代表とするLAN機器との融合システムが先行している。しかし、今回のように通信インフラを持つプロバイダー自身が通常のFAXマシーンからの通信も受けて情報伝送を行うことになれば、企業などのユーザーにとっては、インターネットをも意識しない、ただの安価なFAXサービスとしての位置付けともなり、一気に普及する可能性もありそうだ。
 



[研修サービス](レベルB
日本IBMノーツ活用した企業向け遠隔教育サービス「ネットクラス」


 日経産業新聞2面には、日本IBMが、インターネットや衛星データ通信などのネットワークとグループウェア「ノーツ」を活用した企業向け遠隔教育サービス「ネットクラス」を始めたという記事が掲載されている。同社の研修子会社の日本研修サービス(JES、川崎市)が 事業展開し、大企業のLANやイントラネット上に研修用サーバーを含むシステムを構築・運用も代行するらしい。人を一所に集めるような集合研修を実施しなくても、多人数の社員研修を効率的に実施することができるようだ。
 ロータスのノーツということあれば、ドミノあたりを使用するのが研修用には最適であろう。IBMにとっては通信システムやサーバー、そしてノーツ製品の売り込みとなり、日本研修サービスにとっても運用・保守サービスへと業種を広げる機会ともなりそうだ。
 テレビ会議システムを使ったリアルタイムでかつ分散型な研修などより、インストラクターらがダイレクトにPC(クライアント)上で解説出来、かつ個別対応が出来て、研修内応をサーバーに残すことが可能なので、これからより忙しく、研修などの時間が無くなって行くサラリーマン諸氏にはもってこいのサービスだろう。





余談その1:
 日経新聞17面には、電子出版・翻訳サービスのアイ・ビー・エス(IBS)が、自費出版物をインターネットで販売する事業を9月から始めるという記事が掲載された。在庫を抱えないために、電子メールでの内容紹介などを行うようだ。
 また、日経産業新聞2面には、既に6月17日のINTERNET Watch6月19日のNEWS Watchでも取り上げた、インテグレイテッド・マーケティング・コミュニケーションズ(IMC)が8月から開始する、コミック等の同人誌の有料配信サービス「ネットコミック」の記事もある。往年のスターの写真やインディーズ系音楽のサイトなども順次始める計画らしい。インターネット商売では、マニアをいかに取り込むかが成功の鍵の一つとなりそうだ。

余談その2:
 日経産業新聞6面には、米FIND/SVP社が、米国で「テレコミューター」と呼ばれる在宅勤務者がこの2年で30%増えて1,100万人に達したという調査をまとめたという記事が掲載された。急増の一因はPCやインターネットへのアクセスが容易になったことということで、テレコミューターの数は2000年までに1,400万人を超えると予測しているらしい。
 90年では400万人だったようなので、このペースを日本に当てはめると、今から2000年を超えるあたりで日本のテレコミュータ3倍近くになるのではと予想される。

余談その3:
 日刊工業新聞10面及び、日経新聞13面&日経産業新聞9面には、富士通が9日、JavaをNCの中核技術と位置づけ、ソフトからハードまでを含むトータルな製品展開を図る方針を発表したという記事が掲載された。
 9日のリリースでも、全プラットフォームにJavaを展開するとして、携帯情報ツールや業務向け新ネットワークターミナルからグローバルサーバーまで、一貫してJavaを提供するとしており、まさにJava宣言となっている。
 16日~18日に東京ビックサイトで行なわれる「COSMOS'97+JAVA COMPUTING EXPO」向けの意気込みを示したと言えよう。

余談その4:
 日経産業新聞9面には、米IBMが7日、米航空宇宙局(NASA)の火星無人探査機「マーズ・パスファインダー」の火星着陸に自社のサーバー技術が貢献したと発表したという記事が掲載された。IBMのUNIXサーバーを基に作られたパワーPC搭載のコンピューターが、探査機の着陸前のパラシュート開傘などの100以上の役割を担ったらしい。ほかにも、火星から送られてくる画像の3D解析などのWS技術で米SGI、電子カメラ技術で米イーストマン・コダック、探査車の制御用MPUに米インテルなどの商用技術が採用されているようだ。MSは...



INTERNET Watch


(C)1996 Impress Corporation. All Rights Reserved.

internet-watch-info@impress. co.jp