アイスランド・シーメ、タラ、ハロー・フラヤルズ・フヤースキプティの通信事業者3社が統合して2003年4月に生まれたのが「オグ・フヤースキプティ・テレコミュニケーションズ・ネットワーク・アンド・サービス」、愛称「オグ・ボーダフォン」だ。
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オグ・ボーダフォン本社1階はボーダフォンショップになっている
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iPod Shuffleと携帯電話の価格を比較する広告。こちらでもiPodは人気らしい
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● 料金プランはADSL単独だと高め。GSMでは同キャリアでの無料通話特典を用意
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オグ・ボーダフォンのエイナルソン氏
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オグ・ボーダフォンはその名の通り、英Vodafoneのブランドを利用して通信サービスを提供している。ただし、「Vodafoneとは技術面やマーケティングで協力関係にあるが、資本関係はない」(オグ・ボーダフォンデジタルコンテンツプロダクトマネージャーのコルベ・エイナルソン氏)という。なお、オグ・ボーダフォンの「オグ」とはアイスランド語で、英語の「and」に相当する。イメージとしては、提供する通信サービスで「あなたと、私と、みんなとつなぐ(Connecting you and me and she and he and...)」(エイナルソン氏)というニュアンスが込められているようだ。
オグ・ボーダフォンでは携帯電話だけでなく、ADSLなどのインターネット接続サービスといった固定網の通信サービスも提供する。また、首都・レイキャヴィク市内で無料の公衆無線LANも提供している。エイナルソン氏によれば「直近のシェアはGSMが37~40%、ADSLは45%以上、固定網の音声サービスでは18%程度だ」。
料金は、ADSLが下り伝送速度が最大1Mbpsで、100MBまで利用できるプランが月額3,750アイスランドクローネ(ISK)。日本円に直すと約5,800円となる。最も高価なプランは、下り伝送速度が最大6Mbpsで10GBまで利用できるプランで、月額18,100 ISK(約28,000円)となり、Siminnに比べても割高に感じる。
携帯電話サービスでは、1契約につき2台までのオグ・ボーダフォン端末と無料で通話できるなど独自の特典を用意し、人気を集めているという。なお、月額料金は600 ISK(約930円)~。オグ・ボーダフォン端末に対しての通話料は1分10 ISK(約16円)、他キャリアのGSM端末への通話料は1分20 ISK(約31円)。こちらはSiminnに比べても安価だ。
● 今後は光ファイバサービスの普及を目指す
オグ・ボーダフォンの今後の方針は、Siminnと同じように「光ファイバによるサービスを普及させる」というもの。2005年2月から試験サービスを始めており、デジタルテレビの配信サービスも開始した。テレビ番組の配信サービスはADSL上でも開始しており、コンテンツには「デジタルアイスランド」などを配信している。デジタルアイスランドは地域密着型のバラエティ番組で「人気は上々だ」という。
また、Siminnと同様に携帯電話の3G化には、あまり乗り気ではない。エイナルソン氏は、3Gのサービスインには巨額のインフラ投資が必要になることなどの理由を挙げ、「少なくとも今すぐ3Gサービスを始めることはない」とコメントした。
なお、おすすめの携帯電話には、Sony Ericsson Mobile Communicationsの「S700」をプッシュ。自身も「携帯で撮影した子供の画像を持ち歩く」というエイナルソン氏は「Nokiaのスタイルも魅力だけど、なんといってもSony Ericssonはカメラがいい」と、8倍デジタルズーム機能を備えた130万画素のCCDカメラを搭載したS700をアピールした。
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普段は会社から支給されているというSAMSUNG製の端末を利用
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おすすめはSony Ericsson製の「S700」だという
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関連情報
■URL
オグ・ボーダフォン(英文)
http://www.ogvodafone.is/index.aspx?GroupId=416
関連記事:Sony Ericsson、130万画素カメラ搭載のGSM端末「S700」[ケータイWatch]
http://k-tai.impress.co.jp/cda/article/news_toppage/17985.html
( 鷹木 創 )
2005/03/22 11:28
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