● デジカメ写真、どうしてますか?
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デジカメだと気軽にバシバシ撮ってしまうので、撮って自分で見るまではいいが、誰かに見せるとなると、これが意外と面倒だったりする
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街のスナップ、旅行の思い出、宴会の様子、イベントやセミナーレポート、家族の写真など、デジタルカメラが活躍する場面は多岐に渡る。最近ではブログの普及により、ブログのために写真を撮る人も増えているようで、とあるスポーツ観戦の場面では、通りすがりのカップルがデジカメの液晶を覗き込みながら「これブログに載せよう!」と話しているのが聞こえたほどだ。
現像不要のデジタル写真は、なんといっても失敗を気にせず気軽に撮れるのが魅力。誰もがデジカメ写真を楽しむ時代になったわけだが、気軽に撮れる分、撮影枚数は銀塩の時より多くなるのは必然。自分でひそかに楽しむ目的以外は、撮った写真は人に見せたいだろう。また、グループで遊びに行って撮影した写真などは、撮ったからには、なんらかの方法で見せるのが義務でもある。しかし、写真をまとめて誰かに見せるとなると、これが意外と面倒なのだ。
今回の短期集中連載では、デジタルアルバムサービスのご紹介がメインなのだが、第1回となる今回は、撮影した写真を人に見せるいろいろな方法を見ていきたい。見せる相手がパソコンを持っていない場合もまだあるし、1枚の写真が何MBあろうと縮小せずに渡したいという場合もある。メインとなる無料デジタルアルバムサービスは、第2回と第3回の2回に分けてご紹介する予定だ。
また、画像を渡すだけでは味気ないというユーザーの場合は、コメントを書き込んだり、きれいにレイアウトをするためのアルバム作成ソフトが多数市販されている。時間もコストもかけられる場合は、こうしたソフトを使って、凝ったデジタルアルバムを作成するのもいいだろう。
今回は、なるべくコストをかけずに無料サービスをうまく活用する、というのもテーマのひとつ。第4回で、無料のアルバムソフト「蔵衛門(フリー版)」をご紹介する予定だ。
● メールに添付して送る
さて、ではデジカメで撮影した写真を人に見せる方法を順に見ていこう。なんといっても、一番手っ取り早いのは写真データを直接メールに添付する方法だ。数枚程度の写真なら、この方法が一番お手軽だろう。筆者の場合、妹から送られてくる姪っ子や甥っ子の写真は、ほとんどこのパターンだ。
メール添付の便利な点は、送る必要のある相手が複数人の場合も、1通のメールで済ますことができることだろう。ただし、注意しなくてはならないのは添付する写真データの容量だ。デジカメの高画質化にともない、撮影した画像のファイルサイズも1枚で数MBということも珍しくなくなった。プロバイダーで、1通のメールの容量制限を設けている場合も多く、メール添付で送る場合には、容量制限には注意したいところ。写真の枚数が多くて、画像添付メールを10通以上も送るとなると、他の方法を考えた方がいいかもしれない。添付付きの同じ件名のメールが大量に届けば、ウイルスメールと勘違いされてしまうこともあるかもしれない。
● プリントする
家族や知人など顔を合わせて楽しみたいときは、直接手に取って見ることのできる紙焼き写真に勝るものはないだろう。見ながらワイワイやるのが1つの目的にもなる。また、見せたい相手がパソコンを持っていない場合は、選択の余地なく紙焼き写真ということになる。
もちろん、デジカメ写真の場合も銀塩フィルム同様、近所のラボに持ち込んで写真プリントをお願いするか、フォトペーパーを使って自宅のプリンタで印刷することも可能だ。
この方法の問題点は、コストがかかること、当然だが遠方の人に見せるには郵送する必要があることだろう。自宅プリントは手軽だが、フォトペーパーを使っても色の再現性がいまひとつという場合も。また、ラボでプリントするよりも経年変化が出やすいという問題がある。プリントするにも時間がかかる。数枚程度ならともかく、百枚単位となると、コストの面から言ってもラボでプリントする方が安くつく場合が多い。オンラインサービスでは1枚10円ちょっとというラボもあるので、枚数が多い場合はそちらを利用した方がずっとお得ということも多いはず。忘れちゃならないのは、家庭用プリンタは“本体は安いが交換インクはけっこう高い”ということだ。写真プリントなら当然カラーだし、そうなるとインク代が馬鹿にならないんである。
● CDやDVDに焼く
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メーカー製パソコンにプリインストールされているライティングソフトでは定番の1つ、「B's Recorder Gold Basic」のウィザード画面
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最近のメーカー製パソコンでは、一部の携帯用ノートPCを除けば、CDやDVDドライブはあるのが当たり前だ。CDやDVDを焼く簡易ソフトも標準でインストールされている。相手がパソコンを持っていて、枚数が多い場合はCDやDVDメディアに焼いて送るのもいいだろう。物理的メディアが残るので、保存もしやすい。
ただし、相手がCDまたはDVDドライブを持っていなければ閲覧しようがない。Windows 95がプリインストールされていたような時代のパソコンを使っているユーザーも、少なくなったとはいえ、まだまだ存在するのだ。CDやDVDメディアに焼いて送る場合は、相手の環境を一応確認しておいた方がいいだろう。
● Webページで画像を公開する
Webページ作成の心得のある方なら、自分の好きなデザインでWeb用にアルバムを作成して公開するという手もある。レンタルサーバーを借りなくても、ほとんどのプロバイダーでは契約者用のWebページ用のスペースが確保されている。HTMLを書ける、またはホームページ作成ソフトをすでに持っているなら、Webに上げるのが手軽かもしれない。
ただし、気をつけたいのはプライバシーの保護だ。Webページで公開した場合は、インターネットに接続可能な人間なら誰でも閲覧できることを忘れてはいけない。家族やグループで撮影したスナップショットなど、個人の顔がはっきり写っている写真をネット上で公開することの危険性は意識しておく必要がある。
風景写真などではこうした問題はあまりないが、風景を撮ったつもりで、たまたまそこに居合わせた赤の他人がフレームに入っている場合もある。個人が識別できる形で写っている場合は、法的には肖像権の侵害となるおそれがある。肖像権は著作権のひとつで、著作権は親告罪なので当の本人が気づかなければ訴えられることはないわけだが、自分の写真が知らないところで公開されているのはあまり気持ちのいいものではないだろう。意図して写したわけではない他人についても、ネットで公開するなら配慮が必要だろう。
人物メインの画像をWeb上で公開する方法は、画像のあるディレクトリにはパスワードを入力しないとアクセスできないようにするなど、基本的にはCGIを置く程度の知識がある人におすすめしたいところだ。なお、無料レンタルサーバーでは、ページに広告を入れることでビジネスとして成立する場合が多く、アクセスを制限することは利用規約違反となることがあるので、その点も注意したい。
Webページを自分で制作すれば、スキルによってFlashを使うなど、ドラマチックな演出も可能となる。自慢の風景写真などを見せる場合は、見せ方やデザインにいくらでも凝ることができるのが、Webページで公開する魅力と言えるだろう。1つのコンテンツとして不特定多数の人に広く公開したい、という場合にはメリットが大きい。しかし、「今、ちょっと友達に見せたいだけ」という場合には、あまり向かない方法と言えそうだ。
● SNSのアルバムサービスを利用する
SNSサービスの最大手となるmixiで会員が百万人を突破するなど、SNSサービスはここ1年でもっとも伸びたサービスのひとつだ。サービスの種類もユーザー数も増え、GREEやmixiのように、サービスの一環としてアルバム機能を備えたものも多い。また、写真画像の共有に特化したSNSサービス「フォト蔵」も、近くユーザー登録が自由にできるようになる見込みだ。見せたい相手が同じSNSを利用しているなら、写真共有機能を持つSNSを活用するといいだろう。SNSの性質上、SNS内で「友達まで」「友達の友達まで」といった形で公開範囲も選択でき、画像にコメントを付ける機能があれば、そこで感想を述べ合うこともできる。
SNSに参加していない人でも、招待するなどして相手が加入してくれそうなら、招待メールを送って加入してもらってもいいだろう。ただし、画像を見せ終わっても、SNSでの「お友達」認定は続くので、さほど親しくない相手に写真を見せるためだけなら、あまり向かない方法だ。SNSでの共有は、友人など、ある程度親しい相手向けの方法と言えるだろう。
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GREEのアルバム機能例。携帯電話からもアップロードでき、容量は最大200MBまで。公開範囲は「全体に公開・友達のみ・パスワード制限」の3つから選べる
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mixiの有料コースであるmixiプレミアム会員に提供されるフォトアルバム機能。容量は200MB。公開範囲は「全体に公開・友人までに公開・非公開(閲覧キー認証型) 」の3つから選べる
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● 無料アップローダを利用する
受け渡すだけなら、無料アップローダーサービスを利用して目的の相手に渡す、という方法もある。個人運営の場合が多く、利用方法の説明などがきちんと載っていないことも多いが、たいていの場合は、アップロードしたいファイルを選んで、パスワードを指定するだけだ。パスワードもかけられるので、目的の相手以外に見られる危険性は少なく、見せたい相手にアップロードした画像のURLとパスワードを知らせるだけでいいなど、サービスとしては使いやすい。
ただし、多くは個人運営のため、運営するための費用を広告でまかなうこともあり、その広告が18禁サイトばかりという場合もある。また、個人が無償提供している場合、当然サービスに保証などはないことは理解しておきたい。
個人運営が多く、ある日突然サービスのページ自体にアクセスできなくなることも少なくないので、ここでは特定のサービスはご紹介しない。アップローダーを使ってみたい場合は、検索サイトで、「無料」「アップローダ」で検索してみるといいだろう。
● 無料で手軽なのがいい! アルバムサービス
デジカメ写真のおもな見せ方を見てきたが、使い方や相手のパソコン習熟度などにより、どの方法が最適かは変わってくる。
楽しい記憶が覚めやらぬうちに、お金をかけず、簡単に見せたい。デザインはそれほど凝っていなくてもいい。すぐ使えて、アルバムとしての機能がしっかりしていて、無料ならベスト。そういったユーザー向けに提供されているのがオンラインアルバムサービスだ。容量制限がある場合がほとんどで、800万画素の自慢の1枚を陰影のグラデーションまでじっくり見せたい、というような用途には向かないが、パソコンユーザー相手に早く手軽に見てもらいたい、というなら使ってみる価値はあるだろう。
オンラインアルバムサービスは、カメラメーカーが提供するもの、無料ポータルサイトやプロバイダーが提供するものなどさまざまだが、いずれもブラウザからアクセスして、写真を選んでボタンを押すだけでアルバムページが完成する。携帯電話からも閲覧できるサービスのほか、認証機能のあるサービス、画像処理機能を備えたサービスなど、サービスによってさまざまな機能が提供されている。
そこで、次回は無料のオンラインアルバムサービスにスポットを当てて、おもなサービスとその機能を見ていくことにしよう。
( すずまり )
2005/09/06 19:15
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