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「変わり始めているニフティを知ってほしい」

「はみだし@nifty」開始の経緯を聞く

はみだし@nifty
 ニフティは、ポータルサイト「@nifty」から“はみ出した企画”を展開するサイトとして「はみだし@nifty」を6月に開設し、動画にコメントを付けられるサービス「ニフニフ動画β版」と、動画の感想をグラフ化するサービス「グフフ動画β版」を立て続けに公開した。

 最近では、サービス開始1カ月を記念した動画投稿コンテスト「教えて?nifoo」を実施。ユーザーが疑問に思っていることを動画で投稿し、他のユーザーからの回答を集め、どの動画投稿が一番盛り上がったかを競う。賞品として、100万円分の宝くじやプラズマテレビ、HDDレコーダーのほか、うまい棒1万本、カップラーメン1,000食などが用意されている。

 このように、従来のニフティのイメージとは違う「はみだし@nifty」について、開始の経緯や今後の展開などを、同社執行役員サービスビジネス事業本部の津田正利副本部長と、サービスビジネス事業本部コミュニティメディア部の鈴木昌文マネージャーに伺った。


以前のニフティならNGだった

左から、ニフティ執行役員サービスビジネス事業本部の津田正利副本部長、同社サービスビジネス事業本部コミュニティメディア部の鈴木昌文マネージャー
―――はみだし@niftyを開始された経緯をお聞かせ下さい。

津田氏:ニフティは堅いというイメージを持たれていると思います。ISP事業だけで伸び率が期待できない今、ニフティは変わろうとしており、そのようなとき、今までとは違ったことをやってみようと思ったのが動機です。雑誌の別冊のような感じですね。

―――最初に企画を出したときの社内の反応は?

津田氏:幹部は少し戸惑っているような感じでした。今までのニフティだと「NO」だったかもしれませんが、いろいろと変わろうとしている中、やってみようという結論になりました。判断までの時間はそれほどかかりませんでした。上に話してから1カ月以内で決まったと思います。最近のニフティは冒険心を持っていますね。

―――スタッフには元ライブドア社員もいらっしゃるようですが。

津田氏:今回の企画をお願いしているゼロスタートコミュニケーションズの経営陣がそうですね。接点のある会社の中から、@nifty規格外の企画をやるにあたって、ゼロスタートコミュニケーションズが賛同してくれ、一緒にやることになりました。

―――ゼロスタートコミュニケーションズが関わっている部分は?

津田氏:ゼロスタートコミュニケーションズには、企画や制作をお任せする感じでやっています。したがってゼロスタートコミュニケーションズの名前も出していますし、ニフティらしからぬテーマやデザイン、運用になっていると思います。

鈴木氏:今回はゼロスタートコミュニケーションズに企画からお願いして、ニフティが監修をしています。最初に出された企画は7〜8件くらいでした。その中に、現在公開しているサービスも含まれています。

―――ゼロスタートコミュニケーションズと一緒にやる中で新しい発見などはありましたか。

津田氏:ゼロスタートコミュニケーションズの場合、運用しながら試行錯誤し、作り上げていくので、最初に設定図を持っていないんですよ。企画を出すときにありがちな、ターゲットの設定だったり、最終目標を明確にしていない。ニフティだったら、3カ月後にはどうなっているのか、それに向けてどういった展開をしていくのかを示さなければいけないんです。ゼロスタートコミュニケーションズのようなやり方も確かにあるなと再確認しました。

鈴木氏:日々、ユーザーの動向を見ながら何が良いのか、何をしていくのかを考えて作っていくので、1週間後に全然違う画面になっている可能性があるんですよ。スピード感のある作り方は見ていて感心します。

―――連携を密にやられているのでしょうか。

鈴木氏:そうですね。週1回は定例会を開いて、現状の問題の洗い出しなどをしています。新しい企画が出たら、常に連絡を取り合って話し合っています。


「ニコニコ動画」風サービスに、ニフティなりの付加価値を

―――ニフニフ動画の開始に至る経緯をお聞かせ下さい。

津田氏:企画は、はみだし@niftyを始めるときから挙がっていました。ネーミングは社内でも議論になりました。著作権的に大丈夫なのか、道義的に問題ないのか、ニフティが他を真似ることが良いのかといったことを考えました。「ニコニコ動画」があって今回の企画が出たのは事実です。インターネットサービスの業界では多かれ少なかれ、先にあったものを真似て、学んで何かを作るというのがありますよね。そこにニフティなりの付加価値を付け加えていった感じです。

―――はみだし@niftyの企画が先にあってニフニフ動画の企画が挙がったのでしょうか。

津田氏:どちらが先というよりは、規格外の企画をやろうというコンセプトがあって挙がってきたのがニフニフ動画でした。ニフティの企画部門とゼロスタートコミュニケーションズで話し合って提案しました。最初は、もっと従来のニフティ寄りになるのかなと思っていましたが、あれだけ外れると“はみだし”と言ったほうが、これまでのユーザーさんにもわかりやすいと思って、はみだし@niftyという名称は後から付けました。

―――最近はプログラマー発のマッシュアップ系サービスが多いと思いますが。

津田氏:時間をテーマにした情報共有サービスの「@nifty Timeline β」はそうです。Ruby on RailsというWebアプリケーションフレームワークを使ってやってみようという話から出来ました。また、プロフィールサービスの「アバウトミー」も、企画者はいましたが、技術者が付いていろいろと提案して出来ました。

―――ニフニフ動画で動画の画面上ではなく、下に文字を表示させた理由は?

鈴木氏:特に理由はないのですが、見やすさなどを考えました。ニコニコ動画とまったく同じことをするのもサービス的にどうかと思いますし。

―――YouTubeを利用されていますが、YouTube側から何か言われたことは?

鈴木氏:ないですね。YouTubeさんが提供しているAPIを使っていますので。

―――そのほかの会社の動画投稿・共有サービスを使う予定はありますか。

鈴木氏:いくつか検討してきたのですが、実現はしていません。まずは、ニフニフ動画のサービス自体を、ユーザーの要望を踏まえて充実することに注力しており、対応する動画共有サービスについては今後検討していきます。


―――ニフニフ動画の公開から1カ月以上経ちましたが、ユーザーの反応は?

津田氏:アクセスの反応は、話題ものにありがちなんですが、最初急激に上がって今は落ち着いています。最初の反応に驚きました。GoogleさんやYahoo!さんの検索ランキング上位にも出ていたそうです。ご意見としては、ブログでいろいろ書かれました。少数ながら実験的な試みを良しとする声もあり、チャレンジして良かったと思いました。

―――ニフニフ動画に関して、社内での反応はいかがですか。

津田氏:幹部の間では、今までのニフティにない感覚を得ていると思います。なぜニコニコ動画のようなサービスが話題になるのか疑問を持っていたのですが、ニフニフ動画に対する世の中の反応を見て、こういったサービスがウケるのだと実感したと思います。携わっていないその他の社員は正直どう思っているのかわかりませんが、実験企画ですから、それなりの受けとらえ方をしていると思います。

―――今後追加される機能はありますか。

鈴木氏:ユーザーからの要望をベースにまとめ、社内で検討して機能を追加していきます。具体的には、表示速度であったり、見せ方の部分などですね。


機能をシンプルにすることで使い方はユーザーが発想する

―――グフフ動画の着想点を教えて下さい。

鈴木氏:動画を見ていても人それぞれ観点が違うということを表現したかったのが最初です。そこで、時間軸と合わせて、グラフ化して見せることで、面白いと思ったところがわかるようにしました。また、「グフフッ」と「ブー」という文字や音と出すことで見せ方も楽しませようと思いました。

―――インターフェイスのデザインもわかりやすいですね。

鈴木氏:複雑にしようと思えばできるのですが、ユーザーがわからないサービスになると楽しめないので、なるべくわかりやすく作りました。

津田氏:ニフティって、しっかり考えて作ったものをサービス開始時から出しがちですが、グフフ動画を見ると、最初はわかりやすく単純な機能だけで出して、徐々に機能追加していくのが、この世界では良いのかなと勉強になりました。

―――使い方の提案はされていますか。

鈴木氏:こちら側から特に提案することはないですが、利用促進といった部分では考えてみても良いですね。

津田氏:「グフフッ」と「ブー」というシンプルな機能でどうやって遊ぶのかと思っていましたが、ユーザーはいろいろな使い方を発想してくれています。使い方は、私たちが何かを提案するより、逆にユーザーが教えてくれる方が多いのかもしれません。

―――ユーザーの投稿した作品をチェックされていますか。

鈴木氏:基本的に毎日チェックしています。日々のデータを見てみると、どんな動画にユーザーが集まっているのかはわかるので、いろいろと検証しています。

―――今後、動画以外のサービスは考えていらっしゃいますか。

鈴木氏:当初の企画では挙がっていました。静止画やテキストを使ったもので、マッシュアップ系のサービスでした。すべてがAPIを使った企画ではなく、APIを使った方が良ければ使うし、それ以外の方法があれば別の形で作ります。

―――はみだし@niftyの中でやるか、やらないかの判断基準はありますか。

鈴木氏:@nifty内部で同時に同じようなサービスが開発されないように見比べてはいます。


はみだし@niftyはコンテンツユーザー向けの実験場

―――ビジネス化についてはどのように考えていらっしゃいますか。

津田氏:はみだし@niftyのサービス単体でビジネスにするのではなく、こういったコンテンツがあると人が見てくれるのだというところを生かして次に何をするか、また、同じようなアイデアや企画で、違うサービスを始めたら何が起きるのかは考えています。@niftyは、動画共有やブログなど、いろいろなサービスを用意しているのが特徴。今回の企画で得た経験を生かして別のサービスを作るか、つなぎ合わせるかしてビジネスにできればと考えています。

―――はみだし@nifty単体でのビジネスモデルは特に設けていないということですね。

津田氏:@niftyは接続会員が使うサイトという印象が強いと思います。ところが、今の@niftyのサービスの多くは接続会員以外にも提供していて、購入もできます。はみだし@niftyは、コンテンツユーザーからはどういったことが期待され、どんなサービスが喜んでもらえるのかということを短期間に確認するためのステージだと考えています。

―――今後の展開についてお聞かせください。

津田氏:これからも続々とサービスを出すつもりです。検討しているものはありますが、どのくらいの頻度で、どのタイミングで出すかは開発状況を見てからになります。今年中にあといくつ出すのかも未定です。はみだし@niftyで変わっていくニフティを知ってもらえたら、それだけでも価値はあると思います。

―――はみだし@niftyが新しいニフティへの一歩と考えても良いですか。

津田氏:そこまでは言えないかもしれませんが、姿勢の1つですね。今までの型にはまったような@niftyから一歩踏み出したこともするという具体例の1つ。昨年から新しいサービスを多く出していて、それらも具体例です。接続会員プラスそれ以外のお客様にも使っていただきたいということで、いろいろサービスやメッセージを出しています。これからにご期待ください。

―――ありがとうございました。


関連情報

URL
  はみだし@nifty
  http://hamidashi.nifty.com/
  ニフニフ動画β版
  http://nifnif.nifty.com/
  グフフ動画β版
  http://gufufu.nifty.com/

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( 野津 誠 )
2007/07/23 13:32

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