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注目ニュースをまとめ読み! 5分でわかる先週のニュース

2007/09/03~09/09


 先週のニュースから、編集部が選んだ主要なニュース5本とトピックを紹介します。複雑なニュースの繋がりや、読みこなす勘どころを押さえて、ニュース力をアップしましょう。


新型iPodと著作権関連のニュースが話題を集めた1週間

 先週の話題といえば、何と言ってもアップルの新iPodの発表。木曜の朝からずっとiPodのことしか考えられず、iTunes Wi-Fi Music Storeのことを考えてソワソワしたり、週末にはApple Storeに走って新しいiPod nanoやiPod Classicを買ったという方も多いのではないでしょうか。

 先週は、そんなiPodの未来も左右しうる著作権関連のニュースが2本ありました。複雑でちょっとつかみにくい話題ですが、私たちに直接大きな影響を及ぼしうる問題です。今後の動向をきちんと見ていくために、後半ではこれまでの経緯を解説します。


タッチパネルと無線LAN機能搭載の「iPod touch」など新モデル
http://internet.watch.impress.co.jp/cda/news/2007/09/06/16816.html
 日本時間の6日早朝に、アップルは新しいiPodを発表。iPhoneと同じタッチパネルのインターフェイスを採用した「iPod touch」のほか、これまでのiPod改め「iPod Classic」と、「iPod nano」、「iPod shuffle」の新モデルも発表した。

著作権保護期間の延長を巡る本格的な議論が開始、文化審議会小委
http://internet.watch.impress.co.jp/cda/news/2007/09/04/16786.html
 著作権の保護期間を70年に延長すべきか、という問題について議論する「過去の著作物等の保護と利用に関する小委員会」が第7回会合を実施した。まだ結論は出ていない。詳細は後述する解説を参照してほしい。

私的録音録画小委員会、9月13日に「中間整理(案)」提出へ
http://internet.watch.impress.co.jp/cda/news/2007/09/05/16806.html
 私的録音録画小委員会は、9月5日に2007年第11回会合を実施。指摘録音録画保証金制度の見直しに関して議論し、9月13日に「中間整理(案)」を提出するとした。こちらも詳細は後述する解説を参照してほしい。

米Microsoft、Flash対抗の「Silverlight 1.0」正式版を公開
http://internet.watch.impress.co.jp/cda/news/2007/09/05/16807.html
 リッチコンテンツを実現するプラグイン「Silverlight」が公開に。現在のデファクトスタンダードであるFlashに対抗するもので、Windowsでしか動かないWPFと違って、複数のプラットフォームに対応しているのが特長。Mac版も公開になっており、今後のLinux対応も発表された。

IE7日本語版の自動更新による配布開始は2008年以降?
http://internet.watch.impress.co.jp/cda/news/2007/09/03/16778.html
 Windows UpdateでのIE7へのアップデートについて、マイクロソフトは2007年第三四半期との目標を修正し、2008年以降とした。IE6→IE7では大幅なインターフェースの変更があり、オフィスで全員がアップグレードした場合などでは、混乱が起きることも予想される。IE7の問題点や障害に関しては、特別企画「自動更新が適用される前に、IE 7環境を見直しておこう」で詳説している。


デジタル時代の著作権、私的録音録画保証金と保護期間延長問題

 著作権法では「私的使用(本人や家庭内での利用)」の範囲なら著作物を複製することが認められています。ところが、デジタル機器を利用すると簡単に劣化の極めて少ない状態で複製できるため、デジタル複製ができる機器に「補償金」を課し、これを権利者に配分するという制度がとられています。

 これを「私的録音録画補償金制度」といい、MD、DAT、CD-R、DVD-Rなどの機器の価格には補償金が上乗せされています。しかし、新しく登場したiPodのようなデジタルオーディオプレーヤーについては、現時点ではこの制度の対象外となっています。

 そこで、デジタルオーディオプレーヤーやPCなども対象とすべきか、それとも別の著作権保護システム(DRMなど)の強化でいくべきか? そもそもこの制度は有効に機能しているのか? といった議論が、文化審議会著作権分科会の「私的録音録画小委員会」で行なわれています。

 議論の方向によっては、iPodやHDDレコーダーなど身近なデジタルガジェットの多くが補償金分の値上げ、となる可能性があります。さらには、PCや、外付けハードディスクなどのあらゆるストレージまで含まれるようになるかもしれません。小委員会には、9月13日にこれまでの意見をまとめた中間整理(案)が提出される予定となっています。

 著作権の保護期間についても、同じく文化審議会著作権分科会の「過去の著作物等の保護と利用に関する小委員会」で議論が進められています。日本の著作権法では、著作者の死後50年までは著作権が保護され、その後は誰でも自由に利用が可能となります。ところが、アメリカやEUの保護期間は死後70年となっており、日本も70年に合わせるべきではないかという議論が起きています。

 小委員会では、50年で著作権が切れる場合と70年まで保護する場合とで、どちらが文化の発展に寄与するのか? 単純に欧米に合わせることが必要か? といった議論が行われています。次回の会合は9月27日で、さらに各論についての議論が行なわれる予定となっています。



2007/09/10 15:02
小林祐一郎
プログラマ、編集者、Webディレクター等を経て、ライター・編集者として活動。興味のあるテーマは「人はどうすればネットで“いい思い”ができるのか」 。ごく普通の人の生活に、IT技術やネットのコミュニケーションツールがどんな影響を与え、どう活用できるのかを研究している。近著「Web2.0超入門講座」(インプレス)

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