印刷操作で手軽にPDFファイルが作成できる「PrimoPDF」


こんなところが便利!

 各種アプリケーションで印刷可能なファイルを、印刷操作で簡単にPDFに変換できるため、使い慣れた編集ソフトからPDFファイルが作成できる。変換時は、スクリーン表示用、プリンタ印刷用など用途別にファイルサイズをコントロールでき、パスワードの設定や、印刷、コピーの許可などのセキュリティ機能も備える。


■PrimoPDF
  著作権:activePDF, Inc
  動作OS:Windows Vista XP/2000/NT/98
  http://www.primopdf.com/



印刷可能なファイルをPDFに変換。パスワードもかけられる

 ドキュメントを回覧したくても、相手が同じソフトウェアを持っていなければ表示できないようでは困る。そこで便利なのが、無料のAdobe ReaderなどのPDFビューワーソフトをインストールすれば誰でも閲覧可能で、印刷設定も不要で同じように印刷できるPDFだ。そこで便利なのが、今回ご紹介する「PrimoPDF」なのだ。

「PrimoPDF」を起動した画面。インストールには、.NET Framework 2.0が必要

 「PrimoPDF」は、ふだん使用しているドキュメント編集ソフトなどを使って、手軽にPDFファイルが作成できるツールである。PDFプリンタとしてインストールされるため、印刷設定画面で「プリンタの設定」として「PrimoPDF」を選び、保存先を指定すれば作成中の文書がPDFファイルとして保存できる。すでに同名ファイルが存在する場合は、上書きするかページを追加するかも指定できる。

 Microsoft Office文書をPDF化するのはもちろん、印刷可能なファイルは基本的にすべてPDFファイルとして出力できる。このため、ファイルとしてローカルに保存すると、スタイルシート(CSSファイル)がないため、表示が崩れてしまうWebページなども元のレイアウトを保持したまま保存が可能だ。

 作成したPDFファイルでは、テキストの範囲選択や検索もできるので、Webブラウザーで閲覧中のWebページをPDFファイルとして保存し、資料として役立てるといったことも可能になる。

 保存時には、プリンタ印刷用、モニタ表示用、e-book用、業務用プリンタ向け、カスタムなどの指定が可能。目的に合わせてファイルサイズを小さくするなどの品質レベルを選択できるほか、タイトル、作者名、サブタイトル、キーワードなどの文書のプロパティも指定できる。

 そのほか、PDFのセキュリティ、ファイルの保存先、PDFを開く、PDFをメールで送信するなどの保存後の動作も設定可能だ。PDFのセキュリティでは、PDFを開く際のパスワードや、印刷の許可などの設定を追加できる。印刷を許可する場合は、印刷品質を低解像度、高解像度の2種類から指定できる。PDF文書内の編集許可やアクセスレベルも指定できる。

 作成したPDFファイルをパスワードで保護し、さらに印刷を許可しない、文書の編集やアクセスレベルのコントロールまで可能なため、仕事の文書でセキュリティにも注意しなくてはならない場合にも利用できる。ビジネスマンにとくにおすすめしたい無料ソフトだ。

「印刷」または「プリント」する際、プリンタの選択で「PrimoPDF」を指定するカスタム設定画面ではPDFの解像度を任意に指定できる
文書プロパティの入力画面「ポストプロセス」では保存後の動作を指定する
文書にパスワードをかけたり、印刷、変更などの設定も可能既存のPDFファイルにページを追加する場合は、「オプション」で「ファイルに追加する」を選ぶ

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2010/2/17 06:00


すずまり
大学卒業後、システム開発会社→ISPの営業企画→フリーのWebデザイナー→フリーのライター、とどんどん脱線。オンラインサービスからソフトウェア、ハードウェアまでIT関連のレビューを中心に活動中。趣味は写真。キックボクシングのリングサイド撮影が講じて、現在は目黒の某ジムの練習生に。現在の目標はミドルキックの上達とくびれの復活。