いまさら聞けない!? ちかごろ話題のサービス・アプリをさくっと解説

上陸から3年。サービス・端末ともに進化させ続ける「Amazon Kindle」

サービス名 Amazon Kindle
リリース日 2007年11月19日
運営会社名 Amazon.com
URL http://www.amazon.co.jp/kindle-store/
登録 必要
Amazon Kindle

1クリックで買ってすぐ読める「Amazon Kindle」

 「Amazon Kindle」は、Amazon.comが開発・販売している電子書籍リーダー端末や、そのサービスの総称です。日本のAmazon.co.jpの「Kindleストア」では、2016年1月26日現在、扱っているジャンルは、アダルトも含め27ジャンル。Kindle本 (40万3829タイトル)、Kindle洋書 (411万5783タイトル)となっています。紙の書籍とともに並んで価格が表示されているのをご覧になっている方も多いでしょう。

 アカウント情報として住所やクレジットカード情報などの決済情報が登録されていれば、1クリックで購入できます。見つけてから読み始めるまでが非常に早い、この買いやすさも「Amazon Kindle」の特長の1つです。試し読みも可能ですし、まとめ買い専用コーナーも用意されています。

1クリックで購入できてしまいます
まとめ買いもできる

 決済方法としては、クレジットカード(JCB、VISA、MasterCard、Amex、Diners)、Amazonギフト券、Amazonポイントが用意されています。Amazonギフト券は家電量販店やコンビニで購入できるので、クレジットカードがなくても利用できます。ただし、電子マネーなどには対応していません。

 購入した書籍は、独自の電子書籍リーダーのほかに、 iOS、Android端末用アプリでも読めるほか、最近はPC版とMac版のアプリもリリースされており、パソコンを含めたさまざまな環境をサポートしています。

「Kindle Cloud Reader」を使うと、クラウドに保存した書籍をパソコンで読むことができます
iOS版「Kindle」で北大路魯山人の「鍋料理の話」を開き、メニューを表示してみました

 また、1コンテンツにつき、通常は最大6端末までダウンロードできます。どの端末で読み始めても、読んだページ、マーカー、しおりなどがすべて同期されます。また「大辞泉」などの辞書を無料でダウンロードし、単語の意味を調べながら読み進めることができるところもポイントです。

 無料で読める書籍も豊富に用意されていますが、Amazonプライム会員で、独自の電子書籍リーダーを所有していれば、毎月1冊無料で読める「Kindleオーナー ライブラリ」が利用できます。これは、モバイル端末用のアプリでは利用できないサービスです。

パソコンのウェブブラウザーで見た「Kindleオーナー ライブラリ」
Kindle Fire HDX 8.9(第3世代)で表示した「Kindleオーナー ライブラリ」。Kindle端末から操作したほうが早く読めます

電子書籍界の黒船と呼ばれ、影響を与えた「Amazon Kindle」

 「Amazon Kindle」の歴史は、世界的には2007年からスタートしています。2007年11月19日、Amazon.comでE Ink電子ペーパーを採用した最初のKindle端末が、399ドルで発売されました。その後、端末やサービスは改良が続けられ、2009年10月19日に第2世代が発売され、日本からも購入が可能になりました。ただし、日本語表示に対応するのは、2010年8月25日に発売された第3世代から。まだ日本語のコンテンツはありませんでしたが、日本語のPDF表示は可能になったため、自前のコンテンツを読むためのブックリーダーとして、Kindleを購入する日本人も増え始めます。

 2010年当時は日本国内でさまざまな電子書籍ストアが立ち上がるなどしており、「電子書籍元年」とも呼ばれていました。そのため「Amazon Kindle」への注目もいやおうなしに高まっていました。日本でのサービス展開が発表されると、電子書籍界の黒船として大いに注目を集めました。当時の様子が知りたい方は「“電子書籍元年”の2010年を振り返る」(http://internet.watch.impress.co.jp/docs/index/20101227_416904.html) をご覧ください。

 そして2012年10月25日、日本で「Kindleストア」がオープンします。翌月の11月19日にはE Ink電子ペーパーを採用した「Kindle Paperwhite 3G」と「Kindle Paperwhite」を発売。続いて12月19日には、カラー液晶を搭載した「Kindle Fire HD」と「Kindle Fire」を発売し、本格的な日本上陸を果たしました。

独自の電子書籍リーダー「Kindle」シリーズと「Fireタブレット」シリーズ

電子ペーパー版の比較ページ

 「Amazon Kindle」の本は、スマートフォンやタブレットのアプリでも十分読めます。マーカーやしおりをつけたり、文字サイズ、画面の明るさ、背景色、フォントといった読みやすさの調整もできます。最近では一部の書籍ではX-Ray機能が使えるようになり、本の骨子となるキーワードや、登場人物に関する情報を幅広く集められるようになりました。

iOS版「Kindle」アプリで北大路魯山人の「鍋料理の話」を開いたところ
Kindle Fire HDX 8.9(第3世代)で北大路魯山人の「鍋料理の話」を開いたところ。iOS版には見られない、他のユーザーのマーキング情報が表示されているのが分かります

 しかし、Kindle端末も、独自の存在感を放っています。前述のKindleオーナーライブラリだけでなく、同じ書籍を読んだ読者がよくハイライトしている箇所が分かる、ストアと直結しているため、よりスピーディに購入できるなど、オリジナル端末だからこそ利用できる機能もあるからです。

 提供されている端末は、E Ink電子ペーパーの「Kindle」シリーズ、カラー液晶の「Fireタブレット」シリーズの2つに大別されます。

Fireタブレット版の比較ページ

 「Kindleタブレット」シリーズでは、現在、エントリーモデルのKindle(Wi-Fi)、内蔵ライトがあるKindle Paperwhite(Wi-Fi、Wi-Fi+無料3G)、 内蔵ライト、ページめくりボタン、明るさ自動調節機能を備えたKindle Voyage(Wi-Fi、Wi-Fi+無料3G)の3タイプが販売されています。画面サイズはすべて6インチで、モノクロですが、反射しにくいため屋外でも見やすく、目が疲れにくいというメリットがあります。また、本体が非常に軽量で、1回の充電で数週間利用できるため、長期旅行にも向いています。

 「Fire」シリーズは、カラーのディスプレイやスピーカー、フロントカメラ、Wi-Fi接続機能を備えており、Amazonが独自に提供しているアプリストアからアプリをインストールすることで、いわゆるタブレットとして活用できるところが大きな特長です。書籍ならカラー雑誌が見やすくなりますし、映画やドラマ、音楽、ゲームなど、Amazonが扱う幅広いデジタルコンテンツをカバーできるシリーズです。

 現在販売されているのは、Fire、Fire HD 6、Fire HD 8、Fire HD 10の4機種。画面サイズやストレージ容量、スピーカーの質、カメラの画素数、microSDカードスロットの有無などが異なります。全体的に高いと思いきや、最も安い端末は1万円以下で購入できます。

書籍と出会いやすい「Amazon Kindle」

 「Amazon Kindle」の日本上陸から3年が経過し、迎え撃つ国内のストアも大きく進化しました。漫画に強いストアなどもあり、当時に比べて斬新さは薄れているかもしれません。しかし、外部からの探しやすさでいうと、もともと紙の書籍を扱うAmazonならではの強味が発揮されています。書籍を探す際に一度は検索するのではないでしょうか。そのとき、検索エンジンの上位に来やすいのがAmazon。そこで紙の書籍と並んで、Kindle版を見つけることは多いはずです。

 また、人気雑誌の99円均一セール、日替わりセール、月替わりセールなど、頻繁にセールを開催していることでもよく知られています。最近も15冊セットで購入すると4万円以上する紙の書籍が、電子書籍の合本版で2700円で売られるなどして、ユーザーを大いに驚かせました。こまめにチェックしておくと、欲しかった本が破格のお値段で、またはKindleオーナーライブラリで無料で読めるかもしれません。

常に何かが安いKindle本

すずまり

プログラマからISPの営業企画、ウェブデザイナーを経て、現在はIT系から家電関連まで、 全身を駆使してレポートする雑食性のフリーライターに。主な著書に「Facebook仕事便利帳」「iPhone 4 仕事便利帳」(ソフトバンククリエイティブ)など。 睡眠改善インストラクター、睡眠環境診断士(初級)。