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ネット広告媒体費、スマホ向けが6割を占める
2017年4月17日 14:15
株式会社D2Cと株式会社サイバー・コミュニケーションズは17日、「2016年 インターネット広告市場規模推計調査」を発表した。株式会社電通が2017年2月に発表したレポート「2016年 日本の広告費」を元にしたもの。
電通のレポートは、国内の総広告費と、媒体別・業種別広告費の推計をまとめたもの。インターネット広告費は5年連続のプラスで、前年比13.0%増の1兆3100億円だった。うちインターネット広告媒体費は1兆378億円(12.9%増)、インターネット広告制作費は2722億円(13.4%増)となっていた。
D2Cとサイバー・コミュニケーションズでは、このうちインターネット広告の詳細について、媒体社へのヒアリングや各種のデータ収集により、独自に調査・分析を行っている。インターネット広告媒体費をデバイス別で見た場合、「スマートフォン」は前年比では30%増で初めて6割を超え、6476億円(62%)となった。2017年には前年比24%増の8010億円に達し、インターネット広告媒体費の69%を占めると推定している。
一方、「PC」は3902億円(38%)で、前年比7%減。2017年は前年比8%減の3579億円の予測となった。
ビデオ(動画)広告市場は869億円で、インターネット広告媒体費全体の8.4%を占めた。2015年の516億円からは68%増で、さらに2017年には41%増の1224億円になると予測されている。
なお、電通のレポートによれば、広告種別を見ると「運用型広告費」が7383億円でインターネット広告媒体費の71%を占めた。このほか「予約型広告費」が1538億円(15%)、「成果報酬型広告費」が1457億円(14%)だった。
運用型広告費の中では、スマートフォン広告が5020億円でPC広告の2363億円を上回り、全体で最も多い48%を占めた。予約型広告費でも、スマートフォン広告は823億円(8%)で、PC広告の716億円(7%)を上回った。成果報酬型広告費ではスマートフォン広告が633億円(6%)で、依然として唯一PCの823億円(8%)を下回っている。
スマートフォン広告のみを広告種別で見た場合、運用型広告費が78%と大半を占め、予約型広告費が13%と成果報酬型広告費(10%)を上回った。
このうちスマートフォン広告の運用型広告費を種別に見ると、「検索連動型広告費」が2162億円(33%)、「その他運用型広告費」が2003億円(31%)、「ソーシャル型広告費」が854億円(13%)。
スマートフォン広告費を種別の成長率で見ると、ソーシャル型が63%増で最も高く、予約型が49%増で続く。運用型が30%、検索連動型が23%、成果報酬型が3%のそれぞれ増加となった。
一方、PC広告費のみを広告種別で見た場合、運用型広告費が61%を占め、成果報酬型広告費が21%、予約型広告費が18%だった。
PC広告費の運用型広告費を種別に見ると、「検索連動型広告費」が1368億円(35%)、「その他運用型広告費」が868億円(22%)、「ソーシャル型広告費」が127億円(3%)。
PC広告費を種別の成長率で見ると、その他運用型が19%、成果報酬型が9%、ソーシャル型が4%の増加。一方、検索連動型は12%、予約型は31%の減少となった。