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家の電源コンセントに挿すだけで、電気配線で離れた部屋とデータ通信が行えるPLCアダプター、アイ・オーが「PLC-HD240E」発売

電源コンセントに挿した状態

 株式会社アイ・オー・データは、HD-PLC(High Definition Power Line Communication:高速電力線搬送通信)に準拠した第3世代PLCアダプター「PLC-HD240E」シリーズを4月下旬に発売する。想定売価(税別)は、親機・子機がセットになった「PLC-HD240E-S」が1万4000円、増設用の子機「PLC-HD240E」が7550円。

 PLCは、LANケーブルの代わりに電力線(屋内電気配線)を使ってデータ通信を行う技術。屋内に張り巡らされている既存の電力線にデータ通信の信号を重ねる仕組みのため、新たに配線を用意したり工事を行う必要がなくネットワークを構築できる。また、壁や障害物による影響がないため、無線LANの電波が届きにくい地下や鉄筋コンクリートの建物に最適としている。

 PLC-HD240Eでは、親機・子機を各部屋の電源コンセントに挿すことで、それらのコンセントの間が電力線経由で通信可能になる。親機・子機間は本体のボタン設定のみでペアリング可能。最大16台まで対応する。なお、PLCの信号は配電盤で大幅に減衰するため、隣の家などには伝わらないという。また、セットアップした機器間のみで通信を行うようにAES128ビットで暗号化している。

 最大通信速度(規格値)は240Mbps。PC不要で通信速度の測定も可能。子機のセットアップボタンを約1秒間押し、LEDの点滅状況から、通信不可/10Mbps以下/10Mbps~30Mbps/30Mbps以上の4段階で測定できる。

 本体サイズは62×27×102mm(幅×奥行×高さ)、重さは約120g。各部屋に設置しているルーターや端末などとは、親機・子機からそれぞれLANケーブルで接続する。

親機・子機がセットになった「PLC-HD240E-S」