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KDDI、通信やロボット・AIなどを組み合わせ、オフィスや店舗の空間づくりを支援する「KDDI Smart Space Design」提供

 KDDI株式会社は8月19日、オフィスや商業施設などの空間づくりを支援するソリューション「KDDI Smart Space Design」の提供開始を発表した。

 通常、施設などに通信などのテクノロジーを組み込む際、コンセプト策定や設計が完了した後に通信事業者などに構築を依頼するが、電気配線がないなどの検討不備から、再設計や再工事が必要となる場合がある。KDDI Smart Space Designは、通信、ロボット、AIなどのテクノロジーを活用した空間を構築するために、コンセプト策定から設計、構築・施工、保守・運用を一貫して支援し、構築・施工段階における再設計や追加工事のリスクを低減する。

 KDDIはこれまで、オフィス環境構築の支援を行ってきており、2025年7月には、JR東日本やローソンなどと共同で、高輪ゲートウェイ駅に直結した大型商業施設「高輪ゲートウェイシティ」(東京都港区高輪2-21)において、施設を訪れる人や働く人に合わせ情報やサービスを提供する実証実験を実施した。

 これまでの支援や7月の実証での知見も生かし、配送ロボットや個人の好みに合わせた商品配送、フロアの混雑状況の可視化といった先端技術を空間とともに提供することで、生産性や体験価値の向上を目指していく。

 通信、ロボット、AIといったテクノロジーを活用したソリューションの例としては、モバイル回線・固定回線、Wi-Fiなどによる冗長性を確保したマルチキャリアネットワーク、ロボットが外部で品物を購入し、執務室まで届けるセキュアな配送ロボット、AIカメラによる異常検知やセキュリティ対策、人流データの分析などが挙げられている。

 さらに、2026年度には、国内初となる、マルチベンダーでの什器・機器の選定やオフィス空間のゾーニング・レイアウト・見積りなどの工程を作成するための生成AIツールを無償で提供する予定だとしている。同ツールを使うことにより、通常約1カ月を要する作成が最短15分で完了するという。