地図と位置情報
KDDI、AIで道路の危険地点を可視化する「交通安全インサイト」を提供開始
人流や車両のビッグデータと交通事故統計情報などのデータを分析
2025年4月2日 06:00
KDDI株式会社は、道路上の危険地点を可視化する「交通安全インサイト」を3月26日に提供開始した。
人流や車両のビッグデータと、過去の交通事故統計情報などのデータをAI技術で分析し、交通事故発生リスクの高い危険地点を地域ごとに可視化する自治体・企業向けのソリューションだ。自治体が道路工事計画や交通事故対策を行う際に、道路標識の新設などデータに基づいた対策箇所の選定や効果的な交通課題対策の立案、対策効果の検証などを行える。
分析に使用するデータは、スマートフォンから取得したGPS位置情報をもとにした人流データ(歩行者数、自転車数、年代など)に加えて、車両データ(車両数、平均車速、急ブレーキ発生回数など)、過去の交通事故統計情報のオープンデータなど。これらのデータをもとにAI技術を使って分析し、危険地点をスコアリングして地図上に可視化する。さらに、条件を設定したデータの絞り込み機能やリスクスコアのランキング表示機能により、迅速かつ効率的な分析を行える。
約50m四方単位で危険度合いを可視化することが可能で、高齢歩行者や高齢自転車利用者の割合、車両の急ブレーキ発生率など、各地点における危険要因となる特徴も確認できる。人流と車両のビッグデータを組み合わせることにより、自動車と自転車の接触事故リスクの高い地点なども分析することが可能になる。
KDDIは同ソリューションの活用事例として、浜松市での小学校付近の生活道路における歩行者安全対策を紹介している。また、KDDIの見守りGPSサービス「あんしんウォッチャー」およびドリームエリア株式会社が提供する見守りGPSサービス「みもり」では、交通安全インサイトの情報をもとに、サービス利用者の多いエリア限定で交通事故発生リスクの高い場所を表示する機能を提供しているという。
KDDIは「安全・安心なモビリティ社会の実現」「グリーンなモビリティ社会の実現」「モビリティ体験価値の拡張」をテーマに掲げて社会実装に向けた取り組みを進めており、これにあわせてAI時代の新たなビジネスプラットフォーム「WAKONX」を始動している。「交通安全インサイト」もこのような取り組みの一環としている。
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INTERNET Watchでは、2006年10月スタートの長寿連載「趣味のインターネット地図ウォッチ」に加え、その派生シリーズとなる「地図と位置情報」および「地図とデザイン」という3つの地図専門連載を掲載中。ジオライターの片岡義明氏が、デジタル地図・位置情報関連の最新サービスや製品、測位技術の最新動向や位置情報技術の利活用事例、デジタル地図の図式や表現、グラフィックデザイン/UIデザインなどに関するトピックを逐次お届けしています。