米McAfee調査、Android向けマルウェアが急増


 米McAfeeは、2011年第1四半期の脅威レポートを発表した。今回のレポートでは、Androidをターゲットとしたマルウェアがパソコン向けをしのぐ勢いで進化していることが報告されている。

 2011年第1四半期に検出されたマルウェア件数は600万件で、四半期ベースで過去最高のマルウェアの増加率を記録した。マカフィーでは、現在の増加率から推定すると、2011年累計では7500万個を超える可能性があるとしている。なお、2010年は累計で5500万件だった。

 こうした中でAndroidをターゲットとしたマルウェアが拡大傾向にあるという。今回の四半期では、Androidをターゲットにしたマルウェアは、Symbian OSに次いで2位となった。

 また、モバイルプラットフォーム別の過去の累計では、Symbian OSをターゲットとしたものが75%以上と依然として大半をしめるが、Android向けのマルウェアは、Java 2 Mobile Editionに次いで3位となっている。

 McAfee Labsでは、端末を乗っ取るマルウェアの存在を指摘し、多くの場合、マルウェアが携帯端末に感染するにはユーザー側での操作が必要としたしている。合わせて近い将来、自動的にインストールされる悪意あるスクリプトが確実に出現すると警鐘を慣らしている。

 また、マルウェア「Android/DrdDream」を駆除するためにGoogleが開発したセキュリティツール「Android Market Security Tool」については、このツールを装ったマルウェアが登場していることを指摘。「Android/Bgyoulu.A」と呼ばれるこのマルウェアは、SMSの受信を監視し、プレミアム料金のSMSにユーザーを登録する。登録確認メッセージを削除するので、ユーザーは有料サービスの利用に気づかないという。


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(津田 啓夢)

2011/6/3 16:53