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マンガ/イラスト制作ソフト「CLIP STUDIO PAINT」に、超縦長の「comico」原稿用プリセット実装
(2015/9/11 11:11)
株式会社セルシスが開発・販売するWindows/Mac OS X用マンガ/イラスト制作ソフト「CLIP STUDIO PAINT」に、「comico」投稿作品向け機能が実装される。
comicoは、縦スクロールで読み進む方式のコマ割りのない電子コミックなどをスマートフォン向けに提供しているサービス。NHN PlayArt株式会社が運営している。今回、その縦スクロール作品を制作するのに適した用紙サイズが、CLIP STUDIO PAINTのプリセットとして追加されることになった。
具体的には、新規キャンバス作成時のプルダウンメニューに「690×20000(comico用)」が用意された。これは、comicoで投稿を受け付けているマンガ作品の原稿1枚の最大サイズである横690ピクセル×縦20000ピクセルという超縦長のフォーマットに対応したものだ。
comicoでは、この原稿を最大100枚使った作品を1話として投稿できる。この用紙サイズは、これまでもユーザーがカスタム設定で作成することは可能だったが、プリセットされたことでcomico投稿作品の制作がスムーズに行えるようになるとしている。
あわせて、CLIP STUDIO PAINTに同梱のツールソフト「CLIP STUDIO」には、制作したマンガ作品をcomicoへ投稿できる機能を追加する。
comico向け機能の実装は、CLIP STUDIO PAINTのアップデートで提供される。そのほか、同機能を実装済みのコラボレーションパッケージ「CLIP STUDIO PAINT comico」を、NHN PlayArtが運営する通販サイト「comico SHOP」で9月30日より販売する(9月11日より予約受付)。価格は4980円(税込)。基本機能は「CLIP STUDIO PAINT PRO」と同じだが、PROの通常パッケージ版よりも割安な価格設定とした。
コラボレーションパッケージは、9月19日・20日に開催される「京都国際アニメ・マンガフェア(京まふ)2015」のcomicoブースで数量限定で先行販売する予定だ。
comicoは、2013年10月にサービス開始。NHN PlayArtによると、comicoの作品投稿機能を通じてデビューした公式作家(comicoで連載中は同社から原稿料が支払われる)は約120人に上る。今回の連携により、セルシスではクリエイターの創作支援を促進する一方、NHN PlayArtではcomicoによってマンガ作品投稿の機会を拡大。「才能豊かなクリエイターの発掘を強化していく」としている。なお、いちサービス専用の用紙サイズがCLIP STUDIO PAINTに用意されるのはこれが初めてだという。