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1月15日の「バルス祭り」、ツイート全量をリアルタイム計測、NTTデータが実況中継
(2016/1/13 20:14)
株式会社NTTデータは、1月15日の「バルス祭り」を実況中継すると発表した。同日夜にテレビ放送されるアニメ「天空の城ラピュタ」の放送終了まで、Twitterでつぶやかれる「バルス」を含むツイートの量をリアルタイムで計測。同社の運営するニュースサイト「イマツイ」や、イマツイのTwitterアカウントおよびFacebookページで伝える。直近の過去2回のバルス祭りとあわせ、3回連続で1秒たりともずれずに「バルス」とつぶやいたTwitterアカウントも計測する予定だ。
バルスとは、同アニメのクライマックスで主人公が唱える滅びの言葉。NTTデータによると、「テレビ放送時に、映画の中でこの言葉が唱えられるタイミングに合わせて、Twitterなどのソーシャルメディア上で『バルス』と投稿することが恒例となっていることから、『バルス祭り』と呼ばれ、社会現象にもなっている」。
Twitterにおけるバルス祭りが本格的に始まったのは2009年だという。ツイートデータのビッグデータ解析サービスなども手掛けるNTTデータの計測によると、その前の2007年の放送当日につぶやかれたバルスツイート量(放送中のセリフのタイミングに合わせてつぶやかれたもの以外に、バルス祭りについて話題にしているようなツイートも含む1日あたりの件数)は、わずか106件だった。それが2009年の放送日は、3万2140件に増加。そして東日本大震災後に日本でTwitterの利用が拡大したこともあり、2011年12月の放送日には106万6990件に急増した。
さらに、直近の放送日である2013年8月2日は431万4588件と4倍に。また、放送中のセリフのタイミングに合わせてつぶやかれたバルスツイートは、ピークを記録した同日23時21分50秒の1秒間で10万6338件に上った。Twitter Japan株式会社からも、やはり同時刻に秒間14万3199ツイートの世界記録を更新したことが発表された(NTTデータとは計測基準が異なり、バルスツイートではない通常のツイートも含めた数値)。
今回、さらなる記録更新に注目が集まっているとしており、NTTデータでは、同社のデータサイエンティストがTwitterの全量データを解析。独自システムを使って万全の体制でモニタリングし、秒単位でバルスツイート量を計測する。放送当日は17時より実況中継を開始。放送開始までの間はバルスツイート量を1時間ごとに発表、放送開始~終了までは15分間隔で報告する。
NTTデータによれば、今年に入ってすでに盛り上がりの兆しが見られ、バルスに関するツイートは10日間で13万件を超え、1月10日現在では1時間あたり566ツイート、平均すると1日あたり1万件ツイートを超える量を計測しているという。
なお、NTTデータでは、前回2013年8月2日の放送時のツイートの位置情報解析により、バルス祭りが盛り上がっていた地域も可視化。東名阪を中心に北海道から沖縄まで全都道府県でツイートされていたが、東京23区内では秋葉原駅と新宿駅周辺でバルスツイートをしている人が多いという「意外なバルススポットも明らかになった」という。今回はグローバルでの位置情報解析により世界のバルススポットを明らかにする予定。
さらに「ジャストインバルス経年分析」も行う。NTTデータの解析からは、2011年と2013年のバルス祭りにおいて2回とも、1秒たりともずれずにバルスにぴったりシンクロしてツイートしていたTwitterアカウントが1428件あったことが分かっている。さらに今回、3回連続でシンクロできたアカウントを計測する予定だ。
NTTデータでは、バルス祭りの盛り上がりについて分析した記事『改めて「バルス」を追ってみた人はどのようにバルスにシンクロするのか?』をイマツイで公開している。
【追記 2015/1/16 1:55】
NTTデータが15日の祭り終了後、速報値を発表した。滅びの言葉が唱えられたタイミングの23時23分の1分間では34万5397件のバルスツイートを観測。ただし、秒間バルスツイート数としては、23時23分14秒の約5万5000件にとどまったという(「やじうまWatch」記事『Twitterユーザーの“バルス離れ”か? 秒間バルスツイート数の記録更新ならず、前回から半減』参照)。