■URL
http://www.iswebnet.com/t_lawsuit.html
http://www.zero.ad.jp/ (株式会社ゼロ)
http://www.webmoney.ne.jp/ (株式会社ウェブマネー)
http://www.bitcash.co.jp/ (ビットキャッシュ株式会社)
株式会社インターナショナルサイエンティフィック(IS社)は11日、「インターネットの時限利用課金システム」に関する特許について、特許権侵害の可能性が高いとしてプロバイダー(ISP)など3社に対し使用差止の仮処分を申請したと発表した。
請求が出されているのは、無料ISPのゼロ株式会社(旧マスターネット)と、ネット決済用プリペイドカードの株式会社ウェブマネーおよびビットキャッシュ株式会社について。
この特許は、日本特許「第2939723号」および米特許「5,956,697」。「ターミナルサーバと認証サーバ、認証データベース、課金サーバを備え、拡張認証データベースで管理されるクライアントの接続度数がゼロになるまでの間に限りインターネットの接続サービスを提供することを特徴とするインターネットの時限利用課金システム」に関する、いわゆるビジネスモデル特許。IS社は4月、ISP各社に対し「特許に抵触している可能性がある」とするメールを一斉に出しており、その後も対象を絞って同様の連絡をISPに送っていた。なお、この特許の出願にあたっては特許庁から、ユーザーIDやパスワード、接続時間の管理などはすでに行なわれていることとして拒絶理由を通知されているが、IS社がそれらとは違うシステムとして意見書を提出して特許査定を受けている。
この件について株式会社ゼロでは、特許以前から音楽配信などで同様のシステムを使っていたことなどから「当社のビジネスには合致しない。無視する」とコメント。また、株式会社ウェブマネーは「仮処分申請書を受けとっていないので詳細は不明」としながら、「弊社の事業はIS社の特許に何ら抵触するものではなく、特許を侵害しているとの主張は全く事実無根」と発表。ビットキャッシュ株式会社も「インターネットの時限利用課金システムの特許のことであれば、抵触していないと考える」と語っている。
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(2000/9/12)
[Reported by masaka@impress.co.jp]