【団体】

Web技術の互換性推進団体、Web Standards Projectが活動休止

■URL
http://www.webstandards.org/

 Web Standards Project (WaSP)がこのほど、「活動を休止する」との通知をWebサイトに掲載した。同団体は1998年以降、Web技術の相互運用性や互換性を推進するため、米Microsoftと米Netscapeに対し、W3C勧告仕様に準拠したブラウザーを開発するよう働きかけてきた団体。同団体が設立された1998年には、Netscape 4.0とInternet Explorer 4.0が過半数のシェアを巡り、それぞれが独自仕様を実装したため、双方の非互換性が問題となっていた。

 現在では、それぞれのブラウザーが6.0以上にバージョンアップ。これに伴い、過去2年間に同団体の影響力が徐々に薄れてきたため、静かに活動を休止することになったと説明。また必要になれば、別の方法、別の場所で活動を開始すると述べている。

 ブラウザー戦争が終結した後は、1990年代のマークアップ言語の「癖」を引きずっているWebデザイナーや開発者が問題となっていると指摘。この原因は、ドキュメント構造や構造と表示の分離などを何も考慮していない、ブラウザーのバージョン4.0に最適化したサイトを構築するWebサイト作成ツールにあるとして、これらメーカーに働きかけていた。

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(2001/12/17)

[Reported by hiro@nakajima-gumi.net]


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