【調査結果】
大規模マルチプレイヤーオンラインゲームの潜在的可能性は膨大~米調査■URL 大規模マルチプレイヤーオンラインゲーム(Massive Multiplayer Online Games:MMOG)のためのネットワークソリューションを開発している米Zonaが市場調査会社Executive Summary Consultingと共同でMMOG市場に関して調査したレポートを発表した。それによると、2006年までにMMOGの市場規模が27億ドルに達するという。 MMOGの北米市場での見通しについてExecutive Summary ConsultingのプリンシパルRick E.Bruner氏は「ゲーム制作者がこのとてつもない売り上げを上げる可能性を引き出す鍵となるのは、一言でいえば『会員制』である。現在、米国市場でのヒット作品の会費は月額10ドル~13ドルである。これは1顧客あたり年間120ドルから156ドルを数年間にわたって稼げるということだ。MMOG市場がすでに巨大なアジアでは、これら会費は月額20ドルにも達している。単純な計算をすれば世界中で今の数百万人の人が定期的にプレイするだけで数十億ドル市場ができあがることになる」と解説した。 大規模マルチメディアオンラインゲームと通常のゲーム作品とを比較してみると、100万人の会員がいる大規模マルチプレイやオンラインゲームは年間1億5,000万ドルを生み出し、3年で4億5,000万ドルの売り上げになる。しかし通常小売りされるゲーム作品の場合、50ドルのゲームを100万人に販売したとしても5,000万ドルにしかならない。このことからMMOGの潜在的可能性が非常に大きいことがわかる。 問題はユーザーがコンテンツに出費するかどうかであるが、今年8月に業界団体「Online Publishers Association」(OPA)が発表したレポートによると、2001年の時点で米国の消費者はコンテンツのために年間6億7,500万ドルを既に出費している。そして最も大きいMMOGであるLineage、EverQuest、UltimaOnline、Dark Ages of Camelotなどは毎月10ドルの開始を支払っている会員が何百何千人いることからも、コンテンツに出費してもよいと考える利用者が少なくないことがわかる。 この市場には既に、Microsoft、Vivendi Universal、Warner Bros.、Disney、Simon & Schuster、Electronic Artsなど大企業やハリウッドの著名企業が進出しているだけでなく、米国内でのブロードバンド普及率も徐々に増えており、その上Playstation2、XBOX、GameCubeなど次世代ゲーム機市場が過熱していることから、このレポートでは大規模マルチプレイやオンラインゲームの見通しは明るいとしている。 (2002/10/10) [Reported by 青木 大我 (taiga@scientist.com)] |
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