【行政】
「県民の税金をネット構築に費やすべき」
長野県の研究会議が提言
■URL
http://www.pref.nagano.jp/kikaku/jousei/network/title.htm
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報告書は長野県のウェブサイトで全文公開中。PDF版では、参考資料もあわせて約50ページに及ぶ。長野県内の光ファイバー網整備状況や他県の情報ハイウェイの概要比較表なども盛り込まれている |
長野県の「地域情報通信ネットワーク研究会議」は10日、県がイニシアティブをとって地域情報ネットワークの構築に取り組むべきとした報告書をまとめた。「利益を得ることを目的とする民間の場合、その投資に見合うだけの収入を運営の中で得ることが困難」であり、県内全域をカバーするネットワークは「民間だけではできない」と判断した。
「自律的IT活用型社会を目指した長野県地域情報ネットワークの整備─220万県民のためのネットワークの実現─」と題された報告書で同研究会議は、「県民の税金を地域情報ネットワーク構築に費やすべき」と提言。具体的には、各世帯までのアクセス回線や各市町村までの支線中継網については民間の既存のサービスやネットワークを活用する一方、主要都市を結ぶ基幹網は「県が主体的に構築すること」が必要としている。アクセス回線や支線中継網の整備が遅れている地域に対しては、費用の一部負担などの支援策も求めている。
同日午前、報告書の提出を受けた田中康夫・長野県知事は、「公約で掲げている理念と共通するところが大きい」とコメント。提言を受けた長野県でも、今後早急に実現に向けた検討に入るとしている。
なお、報告書ではISPや企業、行政、医療/福祉、教育などの分野ごとに予測した帯域需要についても触れられており、基幹網は当面の間、少なくとも1~10Gbpsクラスが必要だと指摘している。
(2002/10/10)
[Reported by nagasawa@impress.co.jp]
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