【調査結果】
世界の音楽売上が昨年比9.2%減
ダウンロードやCD-Rコピーが影響~IFPI報告
■URL
http://www.ifpi.org/site-content/press/20021010.html
国際レコード産業連盟(IFPI)は10日、世界の音楽売上が昨年比で9.2%減少し、売上枚数では11.2%減少しているとの2002年前半期の統計を発表した。IFPIはレコード業界を代表する国際的な業界団体で、最も大きな市場である米国のレコード業界を代表するRIAAと提携関係にある。
この統計によるとCDアルバムの減少率は7%、シングル売上は17%、カセットの売上は31%それぞれ減少した。この減少の原因についてIFPIでは経済の不況、無料音楽の普及、DVDビデオ、携帯電話などの新しいテクノロジーやゲーム機など他の娯楽製品との競争が原因であると分析している。さらに北米、日本や西欧の一部ではインターネットによる音楽ダウンロードとCD-Rによるコピーが売上に大きな影響を与えたとしている。
これらの地域、例えば世界市場の50%の売上を占める米国と日本を見てみると、米国で売上高が6.8%減少、日本では14.2%減少していた。
音楽のダウンロードとCD-RコピーはCDフォーマットの存在そのものに大きな圧力を加え続けているが、その一方で別のフォーマットとしてスーパーオーディオCDとDVDオーディオが台頭しつつある。これらは依然として小さな市場ではあるが、昨年比で100%の増加率を示しており、今後の成長が期待されている。
IFPIでは前半期の数字は年間の40%を占めるにすぎず、残る60%の売上は1年の後半に集中することから、2002年後半期に売上が持ち直す可能性についても指摘している。
(2002/10/11)
[Reported by 青木 大我 (taiga@scientist.com)]
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