読み方が分からない漢字を調べる辞書検索システム
～東工大の田中教授のグループが開発

■URL
http://www.titech.ac.jp/home-j.html
http://www.foks.info/ (FOKS)

「FOKS」のWebページ

　東京工業大学の田中穂積教授らのグループは、正しい読み方が分からなくても単語の意味を調べることができる辞書検索システム「FOKS」を開発した。既にインターネット上で公開しており、今後携帯電話などでも利用できるようにする予定だという。

　このシステムは、「幕間」や「山車」など一見正しい読み方が分かりづらい漢字の意味を調べる際に、「まくかん」や「やましゃ」といった音訓取り混ぜた読み方を入力しても意味等の検索ができるシステム。日本人はもちろん、比較的漢字を読むのを苦手とする外国人留学生を対象に提供する。

　システム内では、入力された「読み仮名」と表示する候補単語がどの程度似ているかを分析するために、一旦文字単位でローマ字に分解して解析する。解析する際には、間違えて入力されやすい例や、タイプミス例などの予め集められたデータを基に候補を推測する。また、検索候補を表示する際には、統計から絞り込まれたランク上位の単語から表示する工夫などがされている。

　東工大の田中教授は「このシステムは、東工大に在籍している留学生が中心となって作ったものだ。留学生はやはり漢字で苦労するらしく、日本人には分かりづらい問題に気づく点も多々ある。今回のシステムも、留学生の視点から作られたものだが、日本人に対しても有用なものになっているだろう。今後は、携帯電話などでも利用できるようにしていきたい」と語った。

(2002/10/21)

[Reported by otsu-j@impress.co.jp]