ILPF、新たなセキュリティー・プライバシー対策グループを設置

■URL
http://www.ilpf.org/

　インターネット法制に関して調査・提言活動を行なっている国際組織「ILPF」（Internet Law and Policy Forum）は21日、年次総会において、セキュリティーとプライバシーの問題に関する新たなワーキングループを設置すると発表した。今年の総会のテーマ自体が「セキュリティー VS プライバシー」であり、昨年来高まりつつあるネット上のセキュリティーに関する関心に加え、ネット社会でも特に問題となっているプライバシーとの衡平の観点から専門部会を設けることにした。

　ILPFでは、セキュリティーとプライバシーはゼロサムゲームではなく、容易に同時に解決することができる課題との認識を持っている。しかし、現行の法律、技術ビジネス界のルールなどの状況を総合すると、プライバシーとセキュリティーの保護は、ともすると、逆に共倒れとなる可能性さえはらんでいるという。

　今回設置されるワーキンググループでは、Oracleのプライバシー部門代表Joseph Alhadeff氏と、VISA Internationalの電子商取引部門の副社長のLynne Nostrant氏が共同で議長を務め、問題点の整理とネット社会全体での解決策を探っていく予定だ。

　グループでは、2003年にも専門家会議を開催する予定。1回目はブリュッセルで開催され、2回目は東京での開催も予定されている。

(2002/10/23)

[Reported by Gana Hiyoshi]