【決算】
広告の売上が1年ぶりにプラスに転じる~ヤフー、2002年第2四半期決算発表■URL ヤフー株式会社は23日、2002年度中間決算および第2四半期の決算説明会を行なった。上半期の売上高は233億6,900万円(前年同期97%増)、純利益は49億7,700万円(同108%増)。また、第2四半期の売上高は132億7,500万円(前年同期90%増)、純利益は28億円(同118%増)だった。
Yahoo!JAPANの2002年9月の月間PVは97.4億。井上雅博代表取締役社長は、「インターネットユーザー、またブロードバンドユーザーが着実に増えているようだ」とコメントした。このほか、人員増にともない、2003年春に本社の引っ越しを予定しているという。井上社長は、「ビルを建築するほどのお金は貯まっていない。引き続き、賃貸契約となるが坪単価は今よりも安いところになる予定だ。だが、面積が増えるので賃料は上がるだろう」と語った。 第2四半期におけるYahoo!全体の広告売上は、30億9,100万円だった。井上社長は「1年ぶりに広告売上高が、対前年同期比でプラスに転じた」と語った。この背景には、ナショナルクライアントの中には、インターネット広告をTVCMと同様に使わない企業が依然として残っており、リーチ効率を重視した広告を推進した結果だとしている。ナショナルクライアント数は、第1四半期の117社から134社に増加、出稿額も7億6,500万円から9億6,400万円に増加した。
事業部ごとの決算では、Yahoo!BB事業の売上が47億2,200万円、営業利益17億1,000万円でトップだった。Yahoo!BBでは、9月末時点で累計接続回線数が、サービス開始当初に掲げていた「100万回線」を突破し(101.1万回線)、DSL事業全体の24%のシェアを確保している。質疑応答において井上社長は、「以前はインターネット上の掲示板などでYahoo!BBに寄せられるご意見は、お叱りの言葉ばかりだったが、最近ではお褒めの言葉もいただけるようになった」とコメントした。 ついで、売上が多かったのはオークション事業の26億8,600万円、営業利益20億8,500万円だった。2002年春に実施した有料化にともなって、出品数が半数以下に激減したものの、その後順調に増加に転じ、ピーク時の約80%近い312万件まで回復した。今後の取組みとして、法人店舗の増加や、大量出品物をホストできる新システムの構築(現システムでは400万件)を目指すという。なお、オークションにアクセスしたユニークユーザーは945万ブラウザー、本人確認ID登録者数は204万7,000アカウント、マーチャント数は267店だった。
最後に井上社長は、インターネットアクセスの傾向として、6月9日に行なわれたFIFAワールドカップ日本-ロシア戦のあった時間のアクセスログを出しながら、「日本のインターネットユーザーは、番組はテレビで、情報はインターネットで集めている傾向がある。このような傾向は、日本では主流になるのではないか」と語った。また、「日本の事情もあると思うが、家が広くないのでTVとPCが同じ部屋にある家が多いのではないか」ともコメントした。 ◎関連記事 (2002/10/23) [Reported by okada-d@impress.co.jp] |
|