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米国標準技術協会、「障害者がネットの画像を知覚できるようにすべき」と提言

■URL
http://www.nist.gov/public_affairs/releases/visual_display.htm
http://www.nfb.org/

 米国標準技術協会(NIST)はこのほど、同協会の研究者John Roberts氏とOliver Slattery氏が障害者がネット上の画像を知覚できる技術を開発したと発表した。NISTは、全米盲人協会(NFB)と協力して、この技術を試験運用し普及につなげたい考えだ。

 開発された技術を用いると、画像が触覚で知覚できる形状になる。具体的には、サイト上のイメージファイルから輪郭部分を抜き出し、3,000本を越えるピンを装備した専用機器にデータを転送、そのピンで画像を立体的に再現するというものだ。さらにReal Playerを利用し、視覚障害者用に、音声のほか、画像を説明する音声が流れるという。開発された技術の実地試験には、NFBのメンバーが参画する。NISTの研究者は実地試験の結果を見て改良を加えていくという。NISTが今回の発表に至った背景には、10月が米国の身障者雇用啓蒙月間にあたっていることなどがある。

 従来もこのように視覚障害者向けに知覚できる機器というのはあったが、実用にはほど遠いか非常に高価なものとなっており、現実に使用されるまでには至っていない。今回のものは、現実に購買可能な程度に安価となることが予定されており、世の中で使用される可能性は高いという。実現すれば、視覚障害者に学習や雇用の面で飛躍的なツールとなることが予想され、今回の実地試験の結果が注目されるところだ。

(2002/10/30)

[Reported by Gana Hiyoshi]

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