【新製品】
TOAが「Packet Audio」技術搭載の業務用アダプター発売
MP3並みの高品位音声を
IP電話以下の短遅延で伝送
■URL
http://www.toa.co.jp/products/new/021029.htm
業務用音響システムメーカーのTOAは、IPネットワークを介して音声をリアルタイムに送受信する機器「ネットワークオーディオアダプターNX-100」を31日より発売する。同社が開発した音声伝送技術「Packet Audio」を搭載しており、業務用の拡声放送にも耐えうる高音質/短遅延を実現した。
TOAによれば、MP3方式は高音質である反面、エンコードに時間がかかるためリアルタイム伝送には不適。一方、IP電話は遅延は短いものの、サンプリング周波数が8kHz程度と人間の発言が聞き取れる程度の音質しかなく、業務用の拡声放送や音楽放送には向いていないという。
これに対してPacket Audioでは、10BASE-T程度のLANであれば、CDと同等の音声を、最短十数ミリ秒の遅延で伝送可能だという。原音の波形を忠実に再現する音声圧縮方式を採用しており、心電図や地震波形の伝送にも応用できる。
同製品によって、多店舗展開するチェーン店向けの放送や本社から全国の支社への朝礼放送など、従来はデジタル専用線を使っていた業務用拡声放送が、ADSLなどのインターネット回線経由で行なえるようになるため、運用コストが約10分の1に削減されるという。遠隔地にある工場の機械音を聞くことで、正常に動作しているかどうかを監視する音声モニターシステムも構築できるとしている。
(2002/10/30)
[Reported by nagasawa@impress.co.jp]
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