【業界動向 / 新会社】
人工知能でWebページを大量更新、Freenet考案者がベンチャー設立
■URL
http://www.cematics.com/
P2Pネットワーク「Freenet」の考案者Ian
Clarke氏とFreenetのセキュリティーアーキテクトであるScott Miller氏の二人は30日、ベンチャー企業「Cematics」を創立したと発表した。両氏は、Cematicsで分散コンピューティングと人工知能に焦点を絞り、これらの技術を実世界の問題を解決するために応用していく。
CEOにはIan Clarke氏が、CTOにはScott Miller氏が就任する。Scott Miller氏はScheme言語のJavaインタープリターである「SISC」開発者としても知られている。
Cematics社の創立と同時に、最初の商品「Kanzi」がリリースされた。Kanziは人工知能のアルゴリズムを使用して大量のWebページを自動的に更新できるようにし、Web開発者の手間を省く手助けとなるツールである。このツールではひとつのWebページを書き換えてそれを「例」として登録すると、指定した他のWebページも「例」と「同じように」変更してくれるというものだ。これまで手作業で変更しなければならなかったことを自動的に行なってくれるため、時間とコストを削減できる。Kanziは無料試用期間後、34.99ドルでCematicsのサイトから購入できる。
この時期にベンチャー企業を立ち上げたことについてCEOのIan Clarke氏は「我々は2人とも現在の経済的状況のなかでソフトウェア企業が成功するためには『基本に戻る』アプローチが必要だということに気付いた。我々はさまざまな分野に応用可能な非常に興味深い製品のアイディアを幾つか持っており、これらのアプリケーションが非常に速くそして効率よく投入されるような開発環境をつくりあげるつもりだ」との抱負を述べた。
(2002/10/31)
[Reported by 青木 大我 (taiga@scientist.com)]
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