【ソフト】
デジタルアーツ、利用者ごとの履歴が分かるISP向けフィルタリングソフト発売
デジタルアーツ株式会社は、ISP向けのWebフィルタリングシステム「Active Rating System(ARS)」の販売を開始した。ISPのサーバー側に導入するActive Ratingサーバーと、クライアント側に入れる「i-フィルター Active Edition」で構成され、利用ユーザー数によりライセンス料金が決まる。使用環境は、サーバー側がSolaris 8、クライアント側がWindows 98/SE/Me/2000/XP。Internet Explorer 5以降、またはNetscape Navigator 4.2/6が必要。 ARSの特徴は、ユーザーがWebを閲覧すると同時に、ユーザーIDと参照しているURLを暗号化してISP内のARサーバーに問い合わせ、双方から得られた結果をクライアントPC上でマッチングしてWebの閲覧の許諾をする点だ。従来のプロキシーサーバーを利用したフィルタリングでは、増大するブロードバンドコンテンツによってフィルタリングサーバーに負荷がかかったり、ユーザーごとにフィルタリングレベルを調整することができなかった。クライアント側ではWebブラウザーの設定を変更することで簡単にフィルタリングを回避することもできた。これに対してARSでは、フィルタリングサーバーに負荷がかかり停止した場合でも、通常のインターネット接続を維持できるほか、ユーザーが勝手にフィルタリング設定を解除することができないという利点を持つ。さらに、ISP側でユーザーIDを含めたログを取得できることで、課金サービスへの展開も可能だ。 フィルタリング方法は、クライアントソフトから自由にカスタマイズすることが可能で、通常のブラックリスト方式のほか、許可したサイトだけを閲覧できるホワイトリスト形式にも対応している。父母の要求の高かった、Web閲覧そのものを利用できなくする「時間割設定」にも対応した。また、Windows 2000/XPに限り、マルチユーザーに対応している。フィルタリングデータベースは、デジタルアーツの社員20名(日本語、英語、中国語に対応)によって目視で、毎日更新される。11月時点での登録件数は約165万ドメイン。 同社代表取締役社長の道具登志夫氏は、「一般家庭、特に18歳以下の子供がいる家庭にフィルタリングソフトの普及が必要だが、進まないのが現状。それは、スピーディな導入ができないからで、ISP経由で普及を促進させることが重要だ」とコメントした。初年度の目標としては、「大手ISP10社のうち、3社程度の導入を目標にしている」という。なお、クライアントソフトは携帯電話に搭載できるサイズに応用可能だ。 (2002/11/6) [Reported by okada-d@impress.co.jp] |
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