【業界動向】
ソフトバンク・テクノロジーが中間決算発表Yahoo! BB依存からの脱却が利益拡大への課題■URL ソフトバンク・テクノロジーが平成15年3月期の中間決算を発表した。売上高は前年同期比10.8%増の88億8,400万円となったが、経常利益は3億9,300万円で23.7%減。先行投資として実施した人員増強にともなう人件費の増加が響いた。 同社が手がける3分野の事業のうち「ビジネスソリューション事業」は利益面が不調なことから、3分の1強にあたる人員を削減した。一方、利益が見込める「イービジネスサービス事業」「ブロードバンドソリューション事業」は人員を大幅に増強。前年に比べると社全体で従業員は37人増の285人となり、人権費の増加分だけで1億5,000万円に達したという。 人員の推移にも示されるように、下半期は「儲かるところ」(石川憲和代表取締役社長)に重点を置いて事業を展開する考えだが、同時に顧客企業の開拓が重要になる。ブロードバンドソリューション事業ではYahoo! BBのシステム運用・保守、決済・回収代行サービスなどを手がけているが、その加入者増加にともなってソフトバンク・テクノロジーの業務も増加。その結果、他の事業分野も含めると、売上高のうちソフトバンクグループ内の占める割合が前年同期で52.5%と半分を超え、今期ではさらに55.7%にアップした。 同社ではこれまで通りYahoo! BBのサポート業務は継続していく方針だが、競争が激化する中、グループ企業だからといって必ずしもYahoo! BBのサポート業務を受託し続けられるとは限らないという。「Yahoo! BBが“寄与”している」(石川社長)という売上構成の改善が不可欠だ。 同社では下半期、イービジネスサービス事業として開発投資したASPシステムを稼働させることで、ECの商品販売やオンラインショップのバックヤードオフィスサービスの売上増加を見込む。またブロードバンドソリューション事業では、Yahoo! BBへの参画を通じて養った技術やノウハウをベースに、「BB-eSchool」「IP Phoneシステム」「テレビ会議システム」などを開発しており、これら「BBソリューション」のグループ外顧客への提供も期待されるという。 (2002/11/6) [Reported by nagasawa@impress.co.jp] |
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