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【業界動向 / 新技術】

ウィルス感染速度を低下させる技術、英国の研究者が考案

■URL
http://www.hpl.hp.com/techreports/2002/HPL-2002-172.pdf

 英Hewlett Packardブリストル研究所のMatthew M.Williamson氏は、コンピューターウィルスの感染速度を低下させる方法を考案し、論文として発表した。このアイディアはコンピューターウィルスによる被害を大幅に減らせる可能性がある。

 CodeRedやNimdaのような最近のコンピューターウィルスは感染力が非常に強く、コンピューターからコンピューターへと感染していく速度が人間の対応を大幅に上回っている。そのためウィルス定義ファイルのアップデートなどの対応がなされるまでの間に被害が食い止められないほど広がってしまうという現実がある。Williamson氏はこの点に注目し、ウィルスの感染全てを止めることができなくても、その感染速度を遅くすることができないかと考えた。もしそれができれば、その間に人間が対応を施すことができるからだ。

 その研究の結果、ウィルスに感染したコンピューターと、感染していないコンピューターの間には、ネットワークを利用する際の挙動に大きな差があることが判明した。ウィルスに感染したコンピューターはできる限り多くのコンピューターに対して、できるだけ多くの接続を試みる。それに対して感染していないコンピューターの接続回数はより少なく、異なるコンピューターよりはむしろ最近接続したことがあるコンピューターに接続する確率の方がより高い。

 もしこのアイディアをネットワークスタック上のフィルターとして実装して、通常のトラフィックと異常なトラフィックとを識別することができれば、ウィルスに感染したコンピューターをネットワークから遮断することも可能になる。これは各アプリケーションにポリシーを定めて、アプリケーションがそのポリシーがに違反したかどうかを記録する「behavior blocking」という最近発表された考え方と似ている。

 Williamson氏はこの考え方がCodeRedやNimda、LoveLetterといったウィルスに対して効果的であることを指摘した上で、今後の研究としてこのフィルターを実際のデータに基づいて実装して試さなければならないことを指摘している。

 最近コンピューターセキュリティの学会で発表された別の論文では、ほんの数分のうちにインターネット全体を“乗っ取る”ことができるウィルスが実際に開発可能であるという衝撃的な論文が発表され話題を呼んだ。ウィルスの感染速度を低下させることができればそのようなウィルスに対しても必要な措置をとり被害を食い止めることができるだけに、今後の研究に期待が持たれる。

(2002/11/27)

[Reported by 青木 大我 (taiga@scientist.com)]

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