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「P2Pファイル交換による違法コンテンツの撲滅は不可能」〜Microsoftの研究者が論文発表

■URL
http://crypto.stanford.edu/DRM2002/darknet5.doc
http://crypto.stanford.edu/DRM2002/prog.html

 「P2Pファイル交換による違法コンテンツの撲滅は不可能」とする内容の論文を米Microsoftの研究者たちが発表した。これは今年11月に開催された会議「2002 ACM Workshop on Digital Rights Management」で発表されたものだ。

 論文の要旨は「P2Pファイル交換サービスによる違法なデジタルコンテンツの流通はもはやパンドラの箱が開けられてしまったために止めることは不可能であり、この技術のもとで折り合いをつけながらコンテンツを守るための現実的な解決策を模索する以外に方法はない」というもの。

 この論文ではP2P技術に基づくファイル交換サービスを「Darknet」と称し、これを3つの条件を満たすもの、つまり「オブジェクトがコピーできるような状態に置かれること」「ユーザーが望み、かつ可能ならばオブジェクトをコピーできること」「ユーザーがそれぞれ広帯域の通信チャンネルに接続されていること」と定義している。その上でNapsterやGnutellaなど、さまざまな種類のDarknetと著作権保護システム(DRM)の技術的特徴と、その法的な側面に分析を加えている。

 研究者たちは結論として、Darknetには便利さ、帯域幅の増加、効率において障害となるべき技術的な要素が何もないこと、そして、Darknetの法的な側面には未だ不透明な部分が存在するものの、将来にわたってある種の利用者は絶えず利用し続けるだろうし、その結果として効率の良いDarknetが存在し続けるだろうと結論する。

 また、Darknetによる違法なコンテンツ交換を阻止するために、おびただしい数の企業が著作権保護システムを開発しているが、無限に効率の良いDarknetの存在を前提にすれば、どんなに洗練された著作権保護システムも意味をなさないと指摘する。

 こうした著作権保護システムが失敗する理由にはいくつかあるが、違法に入手したコンテンツが著作権保護システムを利用したコンテンツよりも利用者にとってはるかに使いやすいという経済学的な帰結による部分が大きいという。著作権保護システムが組み込まれているコンテンツは自由にコピーしたり、移動したりすることに基本的に制約を加えるからだ。最終的には著作権保護システムも使わない、プロテクトされていないコンテンツを販売する方が、コンテンツベンダーにとってははるかに売り上げを伸ばすことができる可能性があるとも言えそうだ。

 それでもDarknetには企業が利用できるかもしれない“特性”がまだ残されている。現在P2Pファイル交換サービスで十分な品質の音楽をダウンロードすることは高速回線の普及で容易になったが、依然として高画質の動画をダウンロードするためには利用者はかなりの覚悟を決めなければならず、それよりはいくらかの金銭を支払ってでも合法的な動画を入手した方がよいと考える利用者は多い。こうしたことから、それぞれの種類のDarknetの中を流れるコンテンツの流通のしやすさ、いわゆる「拡散定数」を定量的に分析することにより、Darknetと著作権保護システムについてより明瞭な理解を得ることが可能かもしれないと指摘している。

 この論文は米Microsoftに所属する4人の研究者の連名で発表されたが、企業関係者が発表する論文にしばしば書かれているように「この論文の主張は著者の意見を反映したものであり、必ずしもMicrosoft Corporationの立場を反映したものではない」との但し書きがつけられている。それでも著作権保護に多額の投資を行なっているMicrosoftの中にこのような意見を持つ研究者が存在することが、今後の同社の戦略や技術開発に影響を与える可能性は否定できないだろう。

(2002/12/9)

[Reported by 青木 大我 (taiga@scientist.com)]

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